プレ アルブミン。 アルブミンは炎症の指標!原因、解釈、メカニズムについて

アルブミンとトランスサイレチンの違い

プレ アルブミン

「手術後に合併症が起きると、生命予後が悪化することがわかっています。 つまり手術が5年後、10年後の患者さんの人生に影響を与えてしまうことがあるのです。 だからこそ、できるだけ術後合併症を減らすことが大切なのです」と語る井田智さん 胃切除術後に起こる術後合併症は、手術直前の栄養状態が悪いほど起こりやすいことが明らかになった。 栄養状態の指標となるのはプレアルブミン値。 血液を調べるだけの簡便な検査で、術後合併症が起きやすいかどうかを予測できる。 検査値が低かった場合には、経腸栄養剤を投与。 それによってプレアルブミン値が上昇し、術後合併症を減らせることもわかってきた。 術後合併症が起きると予後がよくない 胃がん患者では、来院時から栄養状態が低下している人が少なくない。 がんに栄養を取られるのに加え、食事ができなくなっている人もいるからだ。 そして、胃切除手術を受けた場合、術後30日以内に起こる術後合併症の発生には、患者の栄養状態が影響することが明らかになってきた。 ただ、栄養状態の指標として一般的によく使われるアルブミン値と術後合併症の発生には、相関関係はないらしい。 がん研有明病院消化器外科副医長の井田智さんは、次のように説明する。 「術後合併症の発生に栄養状態が関係するのではないかということは昔から言われていて、アルブミン値との関係を調べた研究もあります。 しかし、手術後30日以内に起こる術後合併症の発生には、アルブミン値はあまり関係ないという結果が出ているのです」 体内の炎症反応を示すCRP(C反応性たんぱく)とアルブミン値を組み合わせた「グラスゴー予後スコア(GPS)」という指標もある。 しかし、がん研有明病院消化器外科で調べたところ、このスコアは長期予後には影響していたが、術後30日以内に起こる術後合併症の発生には影響していないという結果だった。 「アルブミン値やグラスゴー予後スコアと、術後合併症の発症が関係しないのは、アルブミン値が3週間ほど前の栄養状態を示す指標だからです。 アルブミンはたんぱく質の一種で、肝臓で作られて血液に入ります。 アルブミンの半減期は21日なので、アルブミン値が低いということは、3週間ほど前に低栄養状態だったことを意味しているのです」 3週間前ではなく、手術直前の栄養状態なら、術後合併症の発生に関係しているのではないだろうか。 そういった考えに基づき、プレアルブミン値と術後合併症の発生を調べる研究が行われることになった。 手術の2~3日前の栄養状態を示す 「プレアルブミンは、アルブミンと同じようにたんぱく質の一種で、肝臓で作られています。 ただ、半減期が短いという特徴があり、検査値は2~3日前の栄養状態を表しています」 そこで、手術前にプレアルブミンの検査を行い、それが術後30日以内に起きる合併症の発生に、どのような影響を及ぼしているかを調べることになった。 この研究の対象となったのは、2010年1月~2013年12月までの間に、がん研有明病院で胃切除手術を受けた1,798人である。 対象者をプレアルブミン値によって3群に分けた。 基準値は22mg/dlなので、22mg/dl以上をA群、15mg/dl未満をC群、その間をB群とした。 A群は正常な栄養状態、B群は栄養状態がやや不良、C群はかなり不良ということになる。 これらの合併症が起きた場合には、抗生物質など薬剤を使用した治療や、腹腔に管を入れて溜まった液体を抜く治療などが必要になる。 こうした合併症の発生率を調べたところ、プレアルブミン値と相関があることがわかった(図1)。 合併症の発生率は、A群が17. 5%、B群が32. 3%、C群が48. 8%だった。 プレアルブミン値が低いグループほど、合併症の発生率が高くなっていたのだ。 感染性合併症に絞って集計しても、A群が13. 4%、B群が23. 0%、C群が30. 5%となり、やはりプレアルブミン値が低いほど、術後合併症の発生率が高くなっていた。 「プレアルブミン値が低いほど、胃切除術後の合併症が起こりやすいことを証明したわけですが、こういうデータが出たのは、これが世界で初めてのことです」(井田) 栄養補給で術後合併症を減らせるか 栄養状態が悪いと術後合併症が起きやすいことが明らかになったら、次の段階として、プレアルブミン値の低い人に栄養を補給することで、術後合併症を減らすことができるのかを調べる必要がある。 現在、その研究が進められている。 まず行われたのは、胃がんのために幽門狭窄(胃の出口部分が狭くなって塞がる状態)が起こり、飲食ができない患者を対象に、鼻から小腸までチューブを通し栄養剤を送り込む栄養補給だった。 使われたのは一般的な経腸栄養剤で、1日の目安量は1,600kcalだった。 「この方法だと、栄養が腸から吸収されることになります。 栄養補給の方法としては、点滴で血管に栄養を入れる方法もありますが、経腸栄養を第1選択としています。 腸から吸収させたほうが自然ですし、免疫力を高めることにもつながると考えられるからです」(井田) ヨーロッパや日本の栄養ガイドラインでは、手術前に10日から2週間、栄養剤を投与することが推奨されているという。 この研究での投与期間中央値は11日間だった。 その結果、プレアルブミン値は有意に上昇した(図2)。 また、栄養投与前のプレアルブミン値が低い人ほど、投与による上昇率が大きいことも明らかになった。 投与前のプレアルブミン値が15mg/dl以上のグループの上昇率が8. 8%だったのに対し、15mg/dl未満のグループでは97. 1%も上昇していたのである。

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アルブミンは炎症の指標!原因、解釈、メカニズムについて

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用語集(検査値編 1 ) 今月は、検査値です。 病院や介護保管施設でのNST活動や栄養管理計計画作成にも、すでに活用されているかと思いますが、利用度の高い項目を集めてみました。 用語例 意味 Alb (アルブミン) Albuminの略 肝臓で生合成され、臨床検査では肝機能や栄養状態の指標とされる(Albという略号で表示されることが多い)。 また、血漿たんぱくの60%を占め、内臓たんぱく量の指標ともされている。 血中半減期が17日〜23日と長いので栄養指標としての鋭敏さは劣るが、測定が容易である。 RTP (アール・ティ・ピー) Rapid Turnover Proteinの略 (血液・生化学的指標)RTPには、PA:トランスサイレチン(プレアルブミン)1)、Tf:トランスフェリン2)、RBP:レチノール結合蛋白3)、があり、これらはアルブミンと同様に肝臓で合成されるたんぱく質。 血中の半減期が短く代謝も早いので、栄養状態に鋭敏に反応する。 代謝動態が著しい患者の、内臓たんぱく質量の推定に適した指標である。 1)PA (プレアルブミン) Prealbuminの略 そのほとんどが肝臓で合成される。 血中濃度は肝臓での蛋白合成能の指標になり、腎機能障害時に増加し、肝硬変や肝炎甲状腺機能亢進症で低値となる。 栄養状態や肝障害の早期診断に役立つ指標である。 2)Tf (トランスフェリン) Transferrinの略 肝臓で合成される糖たんぱくで、血清鉄のキャリアたんぱく質としてヘモグロビンの合成や鉄代謝に関与する。 慢性失血、鉄欠乏性貧血で上昇し、慢性感染症や肝硬変、鉄過剰症、ネフローゼ症候群で低下する。 3)RBP (レチノール結合蛋白) Retinol-binding proteinの略 主に肝臓で生成される。 腸管より吸収されたレチノールはいったん肝臓に貯蔵され、RBPと結合して血中に分泌される。 半減期が12〜14時間と短いため、短期間の栄養状態の変動を捉える有用な指標となり、術前の栄養状態の把握などにも用いられる。 1〜3. 1〜3.

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低アルブミン血症について

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Guigoz Y and Garry PJ. 簡易栄養状態評価表(mini nutritional assessment)。 A practical assessment tool for grading the nutritional status of elderly patients. Facts and Research in Gerontology. Supplement 2:15-59, 1994. Rubenstein LZ, Jarker J, Guigoz Y, and Vellas B. Comprehensive geriatric assessment CGA and the MNA: An overview of the CGA, nutritional assessment and development of a shortened version of the MNA. In Mini nutritional assessment MNA : Research and practice in the elderly. Vellas B, Garry PJ, and Guigoz Y, editors. 1, Karger, Bale, 1997. , Vevey, Switzerland, trademark owners. Reprinted with permission. 血清アルブミンの測定は,最も頻用される臨床検査である。 アルブミンおよび他のタンパク(例,プレアルブミン[トランスサイレチン],トランスフェリン,レチノール結合タンパク)の減少は,タンパク欠乏症またはPEUを示唆している場合がある。 低栄養が進行するにつれ,アルブミンがゆっくりと減少する;プレアルブミン,トランスフェリン,およびレチノール結合タンパクは急速に減少する。 アルブミンの測定は安価であり,他のタンパクの測定よりも罹病率および死亡率の予測に優れている。 しかし,アルブミンと罹病率および死亡率との相関には,栄養因子の他に非栄養因子も関係している可能性がある。 炎症は,アルブミンおよびその他のタンパクマーカーを溢出させて血清中濃度を低下させるサイトカインを産生する。 飢餓状態では,プレアルブミン,トランスフェリン,およびレチノール結合タンパクがアルブミンよりも急速に減少するため,急性飢餓状態の重症度を診断または評価するために,ときにそれらの測定値を用いることがある。 しかし,これらの感度または特異度がアルブミンよりも高いかどうかは明らかでない。 , Inc. , Kenilworth, N. , U. Aは、米国とカナダ以外の国と地域ではMSDとして知られる、すこやかな世界の実現を目指して努力を続ける、グローバルヘルスケアリーダーです。 病気の新たな治療法や予防法の開発から、助けの必要な人々の支援まで、世界中の人々の健康や福祉の向上に取り組んでいます。 このマニュアルは社会へのサービスとして1899年に創刊されました。 古くからのこの重要な資産は米国、カナダではMerck Manual、その他の国と地域ではMSD Manualとして引き継がれています。 私たちのコミットメントの詳細は、をご覧ください。 必ずお読みください:本マニュアルの執筆者、レビュアー、編集者は、記載されている治療法、薬剤、診療に関する考察が正確であること、また公開時に一般的とされる基準に準拠していることを入念に確認する作業を実施しています。 しかしながら、その後の研究や臨床経験の蓄積による日々の情報変化、専門家の間の一定の見解の相違、個々の臨床における状況の違い、または膨大な文章の作成時における人為的ミスの可能性等により、他の情報源による医学情報と本マニュアルの情報が異なることがあります。 本マニュアルの情報は専門家としての助言を意図したものではなく、医師、薬剤師、その他の医療従事者への相談に代わるものではありません。 ご利用の皆様は、本マニュアルの情報を理由に専門家の医学的な助言を軽視したり、助言の入手を遅らせたりすることがないようご注意ください。 本マニュアルの内容は米国の医療行為や情報を反映しています。 米国以外の国では、臨床ガイドライン、診療基準、専門家の意見が異なる場合もありますので、ご利用の際にはご自身の国の医療情報源も併せて参照されるようお願い致します。 また、英語で提供されているすべての情報が、すべての言語で提供されているとは限りませんので、ご注意ください。

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