ほんにようそこまで 絆2。 SLOTバジリスク絆2 スロット新台 スペック/解析・天井・設定差/設定判別・ロングフリーズまとめ

AC『ガンダム 戦場の絆II』開発の経緯は!? 14年の伝説を受け継ぐ塚田夢人Pインタビュー!

ほんにようそこまで 絆2

手塚プロダクションとコンパイルハートがタッグを組んで世に贈るスマホアプリ『絵師神の絆』。 平野克幸氏(以下、敬称略):まず、手塚治虫作品と言えば昔から慣れ親しんだ題材で、おもしろそうだと思いました。 しかし、原典としてキャラクターが存在するにも関わらず、再度それをキャラクター化するという企画に「どうすればいいだろう?」「大変な作業になるだろうな」という気持ちはありましたね。 このときもメルモを描いたのでしょうか? 平野:そうですね。 メルモ以外にも、試しにラフとしてアトムを描いたりもしました。 結果としてアトムは残りませんでしたけどね(笑)。 最初の出会いは、小学生くらいだったと思います。 親戚の家に単行本がありまして、当時はそれが手塚作品とは意識せず読んでいたと思います。 作品のインパクトが強く、思い出に残っていたのですが、手塚作品だと認識したのはしばらく経ってからでした。 私が担当したPSPのゲームに『』というタイトルがありまして、「花をテーマにしているので、かわいらしい手塚作品がピッタリ合う」ということでコラボにいたったんですね。 それで、この作品とコラボする手塚作品なら「雰囲気的にメルモでは?」と推薦して頂いたんです。 実際に参加して楽しかったですし、その結果として今回メルモを担当させていただきました。 実際にイラストデザイン作業に入る際は、気持ちが引き締まりましたね。 平野:TVアニメを見ながら原作の雰囲気を取り込みました。 『絵師神の絆』は、最初からキャラクターのコンセプトが詳細に決まっていて、それを読み込むことからスタートしています。 しっかりとした資料で、細かいデザイン的な指定も入っています。 今回のメルモで最も苦労した点はどこでしょうか。 平野:最高に、頭を抱えましたね(笑)。 もともとかわいいキャラなので、どのようにいじるのかを考えました。 メルモを現代的に解釈したうえで、コンパイルハートのフィルターを通すと……、現在のようなイラストになるというイメージですね。 原典のデザインはシンプルで、ムダな要素がないんです。 それと同じでは意味がないので、そこから少し変えつつ、コンパイルハートのキャラクターならではの華やかな要素を加え、ゲーム的なキャラクターに生まれ変わらせることを意識しました。 細部の調整であったり、原典の要素を匂わせるアイテムの追加などをしています。 やりすぎると完全にオリジナルのキャラクターになるので、そこのさじ加減を大切にしています。 これはメルモだとわかるギリギリのラインに落ち着けたかと思います。 『絵師神の絆』の全体的なコンセプトに関わりますが、レアリティが上がるにつれて服の露出度も増えていきます。 メルモに関しては、最終的なレアリティの段階でキャラクターであるメルモっぽさが出るようにしているんです。 衣装の色やセクシーな感じなどの原典の要素は最終形態で確認できます。 そこから逆算するようなイメージで、通常状態のデザインが完成しています。 普段のキャラクターを描く手順とは、ひと味違った感覚です。 最終形態から逆算してデザインされたとのこと。 「最終形態では、こうなるだろう」という構想を持った状態で、初期形態のデザインを行っています。 メルモのセクシーな雰囲気とは少し違って女の子らしく落ち着いており、進化するにしたがってだんだん大人っぽくなっていくと。 現在とはだいぶ異なるゲームでした(笑)。 ほぼ別タイトルと言っていいくらいのデザインのなか、一度メルモを描いてみたんです。 でも、そのイラストは闇のなかです(笑)。 日の目をみることはありませんが、最初期となるとそこがスタート地点ですね。 今風のメルモではなく「とりあえず描いてほしい」ということでしたので、自分のイメージするメルモをそのまま現代的な表現としてアウトプットしました。 当初のコンセプトは、武器を使って戦うというものでしたので「ではキャンディを武器にしてはどうか?」と。 そこからキャンディを撃ち出すためのものが必要だろうと考えて、現在のデザインになりました。 企画の段階でアクセサリー的に入れてみてはどうだろうという提案があり、現在の形になりました。 最初に完成したイラストは2番目(中期)の進化したイメージになります。 ちょっとだけ露出した感じでしょうか。 平野:アイテムはどんどん大きく派手になるにつれ、露出はどんどん増えていく。 つまり、布の面積は少なくなっていくと……。 かなり早い段階で、カラーの調整をお願いされた程度でしょうか。 そのご意見を汲んだくらいで、武器の形状を含めて原型から大きく変わっていないと思いますよ。 平野:そうですね。 ただ、細かい部分をいつまでも調整していました。 主に布の面積と色味ですね。 全体的な衣装のサイズも当初はこぢんまりとしていたんですが、完成形はひと回り大きくなっています。 平野:2パターンありましたが、最終的にはキャンディの赤をイメージして全体の統一を取っています。 とはいえメルモらしくするにはどうすればいいのか、決定稿にいたるまでにかなり悩みました。 赤系の色味を抑えたことで、かなり柔らかい印象に。 平野:先ほどのお話にも出ましたが、赤と青をベースカラーにしています。 ただ、そのまま赤と青で分けてしまうと、2つの色がかなり強い印象になってしまうんですね。 そこを和らげて調整することで、現在のような色味になっているんです。 強い色はポイントとして残しながら、全体的にはふんわりとした色合いにしています。 色の使い方を褒められることが少ないので、正直に言ってうれしいです(笑)。 これも最初からイメージされていたのでしょうか? 平野:最初の段階から、明確にパワーアップした状態をイメージし、異質なものを取り付けてデザインしているんです。 最終形態に向かうにしたがって布の面積を少なくし、周囲のパーツを豪華にすることをつきつめていきました。 ちなみにデザインをする途中で、かなり布を減らしつつ特徴的な部分を残しています。 少ない布を着せるにあたって、「これなら自然に見えるかな?」と考えながら、原典の雰囲気から大きくかけ離れないよう注意しました。 平野:改めて見ると、確かにSF感が強いですね。 ただ、近未来的なアイテムって、他の手塚作品ではおなじみですよね。 なので、メカニックの要素としてしっかり拾っています。 平野:原典のメルモは、かわいらしい普通の女の子なんですよね。 ヒロインとして何かと戦うといったイメージではないんです。 そんな彼女が「ゲーム化されて戦うヒロインになるのか!」という感覚を味わっていただきたく思い、デザインいたしました。 シナリオのなかでさまざまなキャラクターたちとの絡みがあるので、手塚作品らしさとコンパイルハートらしさが混在する、そのコラボレーションを感じてもらえるとうれしいですね。 C TEZUKA PRODUCTIONS C Rudel inc.

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その日、その国も穏やかな陽光に包まれていた。 春の到来から数日。 ようやく暖かくなってきたかと思う矢先、枯れていた大地が息を吹き返すように緑の草木を育み始めた。 それは町の片隅から州へ、そして王宮へ。 まるで踊り子が舞うように種子は花開いた。 思えばそれは待ち望んだ季節。 永遠かと思われるほど長く厳しい冬の終わりを唄うもの。 明日からは、新たなる希望が産声を上げる。 一度は潰 つい えてしまったそれは、 この国にようやく訪れた天からの恵み。 広いが質素な宮の一室、ようやく生え揃った緑の芝を窓辺から眺めながら男が目を細めている。 決して大柄ではないが長身に武人らしい体躯、切れ長の目元は彼の明晰さをそのまま表しているかのようだ。 そのたたずまいと纏う雰囲気からかなりの年月を生きてきた経験を思わせるのに、姿は若いままだった。 男の瞳には長年待ち望んだ希望のようなものが一筋見え隠れしている。 彼はその緑にしばし見入っていた。 まるでそこに愛しい人が立っているかのように面差しは柔らかい。 それからふと昔を懐かしむように視線を落とした。 男の元へ遠い国から使者が訪れたのはもうだいぶ昔の事。 それを思い出すと、その時に飲んだ酒の味が甦ってくる。 同時にその夜の小さな誓いも。 (忘れると、決めたのだ) 飢えと寒さに苦しむ民を救うため、郷愁の全てを捨てると決めた。 それからずっと思い出す事無く生きてきた。 だがその決意を揺るがす現実がほんの数刻前に訪れてしまったのだ。 堪えがたい喜びと共に。 (これで、役目も終わった……) 足元の視線を上げ室内を見渡す。 この官邸で過ごすのももう僅かだろう。 その理由を他の官や民が知ればきっと歓喜に湧く。 その顔が目に浮かんだ。 それはまだ何年と先の話だが、それでも希望である事に違いは無いのだ。 ようやく訪れようとしている恵みの足音。 それを遠くに聞きながら思い出すのは嘗ての時間の流れ。 振り返ることも悔やむ事も許されないその箱庭の世界はどんなに日々が過ぎても忘れる事は無かった。 否、忘れる事ができなかった。 早く忘れればいいと思いながら心の片隅に深く根付いている。 今まで閉じてきたその扉がゆっくりと開き始めていた。 それは喜びが傷を隠すように抑えられない衝動だった。 (今更、もう何も出来ないというのに) 男は自嘲気味に笑み、また窓の外を見やる。 変わらない緑は去年よりも鮮やかだ。 年を経る毎に増えていくその色は今、この国の全ての民を生かしているように思えた。 「如何なされました。 このような場所で」 そこへ背後の室の扉から遠慮がちな声が掛かった。 男はそれに振り向く。 その動作のゆっくりとした流れは彼の威厳のようにも感じられた。 入室者は丁寧に叩頭する。 「ああ、天官長か。 少し疲れたのでな」 「それは大事。 冢宰に申して合議を延ばしましょうか」 心配そうな声に男は笑って首を振る。 「それには及ばない。 諸官はもう揃っているか?」 「ええ。 さてどんな反応があるか楽しみなところです」 そう言う天官長の顔は心底嬉しそうに笑んでいる。 それは当然の事であったし男にとっても同じである。 今、全ての民に幸福をもたらすであろう事実が出現したのだ。 それは一度断たれてしまった生命の営みの続きだった。 「いつになるのでしょうか……」 天官長はふと、俯いた。 どこか不安そうな声に男は「10年は、」と答えた。 「できれば雁や範のようだと宜しいのですけれど」 窓の外を眺めるように言った。 「恭のように時間を要する事にでもなれば……」 「そればかりは仕方ない。 天の采配だろう」 男は言葉を遮って言った。 だがそこには苦笑が含まれている。 天官長は虚海を隔てて存在する国を思い浮かべた。 その国の治世は長く安定している。 「どちらにせよ、まだこれからだ」 「はい」 「では行こうか」 男は室を出た。 その足取りは決して軽くないが顔には出さない。 そのまま広い廊を経て官吏が集う堂に足を踏み入れると、その場にいた者たちが一斉に立ち上がる。 「ああ、よい。 座ってくれ」 男は一同を見渡して頷いた。 「諸官に申し渡したいことがある」 表情には何の感情も浮かんでいない。 官はこれから伝えられる事項が吉報なのかそうではないのか見定めることが敵わなかった。 「先程蓬山から、知らせが届いた」 途端にその場の空気が変わった。 外は穏やかな風が吹いているというのに、この一室はただ緊張感だけが満ちている。 それを破る声はどこまでも真っ直ぐだった。 「我が国に、ついに麒麟が降りる!」 室に歓声が上がった。 それはもう何年も待ち望んだ瞬間だった。 荒れ果てた国土、人心。 そられに再び息吹を取り戻させるには、今は一刻も早い新王の登極。 それに伴う麒麟の誕生が何よりの悲願だった。 「ついに、ついに麒麟が……」 官の一人が涙を流した。 先王の代から仕えるその男は本当に嬉しそうに泣く。 男の側に控えた文官らしい者がそっと笑って告げた。 「卵果が孵り成獣となるのはまだ先でしょうが……ほんに、ようございましたな」 「そうだな」 男はそれに頷く。 だが笑顔は見せられなかった。 蓬山から連絡が来たのはこれで三度目だったからだ。 一度目は、卵果が実ったと。 二度目は、孵った麒麟・芳麒が行方不明になったと。 そして今度が三度目だった。 新しい卵果。 その裏には、一つの死が存在する。 (この国の宰輔となる方は……亡くなられた) 男の胸には苦いものがある。 行方不明だという知らせが来たのはいつだっただろうか。 あれからそんなに時間は過ぎていない。 官吏も民もそれは知っていた。 (あの時生まれた麒麟は今……どこで眠っているのだろうか) 突然湧いた思いもやがて笑い合い、涙する官の声によって薄まっていった。 確かに悲しむべき事だが、今はそれ以上に喜ぶべき事が国を包んでいるのだ。 「候! 本当に、本当にようございました……!」 男の側に寄った官が泣き崩れる。 彼は芳麒が行方不明になったと知り、卒倒した経験があった。 「ああ……よかった」 慰めるようにどこかぎこちなく笑顔を見せた。 けれどそれはこの男にとって、数年ぶり、若しくはそれ以上ともなる笑みだった。 [newpage] 風になびく旗は希望を導く標 しるべ となり。 その下に集う者は、唯一の希望となる。 柔らかな風が吹く季節。 一年の内で最も過ごしやすく穏やかな気候。 それは高く聳える山の頂にあるここ金波宮にも同様に訪れている。 燦燦と注ぐ陽光の下では小さな花が咲き揃い女官らの目を楽しませる。 限られた王宮の庭はなおのこと一際美しい花々が競うように咲いている。 これから気温が上がれば更に色は鮮やかになるだろう。 その庭の片隅を一人の少女が軽い足取りで歩いていた。 その少女の髪は紺。 瞳は菫。 手には花籠を持ち、少し鮮やかな袍を纏って何やら独り言を漏らしながら庭園を散策する。 時折道で膝を折っては目に付いた花を籠に入れる。 どうやら活ける花を摘みに来たらしい。 「しぱらく朝議も無いし、少し香る花にしましょう。 そうね、あの紅い髪には、白い花よりも濃い色の方が似合うわ」 誰かのために摘んでいる花はもう籠から溢れそうになっている。 自分の言葉に納得したのか手元の白く小さな花ではなく少し先に咲いている濃い色の花を摘んだ。 (この花をあの髪に飾ったらどんなに美しいだろう。 陽子ったら、日頃から身の回りや装飾に無頓着なんだもの) 女に見えなくなったら女王だと侮られる事もなくなるのではないかと可笑しな推測を花で誤魔化し歩を進める。 口元に笑みをたたえながらそろそろ戻ろうかと庭園の入り口の門を目指す。 「祥瓊!」 そこへ突然呼び声。 少女は手を挙げて答えた。 見れば見知った女官が入り口の方に立っている。 「ここよ!」 「すぐに正寝へ来てとお呼びよ」 「ありがとう、すぐ行くわ!」 答えて籠を両手で抱える。 もちろんせっかく摘んだ花が落ちないように。 そして小走りに道を走って庭園を抜けるとすぐに官の使う廊に出た。 そこを目立たぬように駆けて正寝へと入る。 (陽子かしら? それとも老師?) 正寝に呼ばれるという事は王若しくは王に近い者から呼ばれているという事だ。 だがそれは祥瓊にとって珍しい事ではない。 日に幾度も呼ばれる事さえある。 とにかく長楽殿に行ってみようと足を進めるとやがて宮が見えてくる。 その前で警備している男に一礼して奥へと向かうと、広間として使っている部屋に今手にしている花を飾る人を見つけた。 「ああ、祥瓊」 「陽子。 どうしたの? そんな改まって」 見れば陽子は珍しくきちんと着込んでいる。 朝議が無い日はまるで下官のような格好をする自らの主であり友は、 今日に限って礼装らしく美しい袍を纏っていた。 「ちょっと正式な書状が届いてね。 それも、かなり重要な」 「そう。 ああ、見て。 園林で摘んできてのよ。 綺麗でしょう? あなたの髪に飾ろうと思って。 ねぇ、どの色がいいかしら?」 「ありがとう。 ……祥瓊、座って」 「いいわ。 それより、着替えていらっしゃいな。 その袍じゃせっかくの花が浮いてしまうもの。 そうね、 浅黄か萌黄の袍がいいかしら。 確か春の祭祀の時にどっちにしようかって迷った袍があったわね。 あれがいいかしら? ねぇ、陽子……」 「座ってくれ、祥瓊」 祥瓊の言葉を遮り、陽子はやや強い調子で言った。 思わず呆けた祥瓊はそれでも落ち付いた動作で示された椅子に座る。 丁度陽子と向かい合う形になった。 「陽子?」 「……景麒、いるな?」 陽子が扉に向かって声をかけた。 その影から台輔が姿を見せる。 彼は一度頷くと部屋を出て扉を閉めてしまった。 すると途端に外の気配が途絶える。 思えば主上の周囲に女官の姿が無い。 そして今、彼女は麒麟までも部屋から追い出してしまった。 (私、もしかして粗相をしたのかしら) 人払いはそのためかもしれない。 咎められるのかと思って上目遣いに陽子を見ると、彼女は苦笑した。 「人にはあまり知られない方がいいと思って」 「私、何か……」 「いや、違う。 ああ……そうとも、言えないかな」 「え……?」 彼女は近くの机、その上に置かれた小さな箱を手にした。 それが何なのか、王宮育ちであり現在女史として働く祥瓊は一目で分かった。 箱の精巧な細工と金の紐から、それが国と国どうしでやり取りされる重要なものだという事も見て取れた。 恐らく先程陽子が言っていた書簡なのだろう。 だが何故それを自分に見せるのかが分からなかった。 「祥瓊。 ……読んでほしい」 「何ですって!?」 思わず声を大きくして問い返すと陽子はまた苦笑した。 だが何も言わずに書状を差し出す。 祥瓊はそれをまじまじと見つめ陽子に視線を移す。 「字が読めないなら台輔に……」 「私も浩瀚ももう読んだ。 ……だから後は、祥瓊だけだ」 「……どういう意味?」 「読めば分かる」 そう言って差し出された書状を祥瓊は両手で受け取った。 そしてその封を見つめ眉を寄せる。 (何故、私が……) 分からないままその書状を開く。 そして、最初に書かれた国璽に目を疑った。 「う、そ……」 思わず漏らした呟きに陽子が頷く。 先を読むよう促され祥瓊はたどたどしく続きを目で追った。 流麗だがしっかりとした筆遣い、季節の挨拶と労いの言葉。 国の様子を尋ね誼を結ぶ礼。 それがどこか懐かしい文字で書かれている。 そして目が止まった。 紙を握る手が震える。 陽子はそんな祥瓊の様子を見つめていた。 (やっと……) 顔を上げれば陽子は、静かな顔をしていた。 上質な紙からどこか冷えた匂いがする気がした。 冬の雪を思わせる静かな匂い。 それを祥瓊は胸の奥で疼く痛みのように感じる。 (……やっと、この日が来たのね……) その思いだけが祥瓊の身体を支配した。 [newpage] ガキン、と耳障りな金属の音が響いた。 「くそ、折れちまった」 桓魋は自らの手元に悪態をついて地面に手を伸ばす。 そこにはたった今折れてしまった刀が落ちていた。 禁軍に支給されたその刀はどうも強度に欠ける。 財政が決して豊かではない分、軍に支給される刀がどうしても粗悪になってしまうのは仕方ないのだが。 「だからナマクラだと言うんだ」 「それは違いますよ、将軍」 背後で聞こえた声に振り返ると部下の一人が肩を竦めている。 「禁軍に支給された武具はどれも州師とは比べ物にならないほど上等な物。 あなたの扱いが悪いんです」 「数回打ち合っただけで折れる刀が上等か?」 「打ち合いが左将軍と右将軍でなきゃ、折れずに済んだでしょうよ」 「その通りだな、桓魋」 声は桓魋の隣に佇む右将軍・隗江 かいこう。 「お前の怪力じゃ刃毀れでは済まんだろう」 「まったく隗江殿の仰るとおりですよ、一体訓練で何振り折ったと思ってるんです?」 「はいはい、どうせ俺は馬鹿力ですよ」 「拗ねるな拗ねるな。 ほら、丁度いい所に」 お前の鞘だ、と隗江が笑って指差す。 その方向には路寝へと通じる回廊がある。 そこを少女が俯き加減で歩いていた。 「祥瓊!」 桓魋が手にした刀を放ってそちらへと駆け出す。 「将軍! もう、あなた一人で何振り無駄にしたと思ってるんですか」 「仕方ない。 あれは腕っ節しか能が無いからな」 「言い過ぎですよ、右将軍殿」 そうして二人して笑う様を無視して、桓魋は回廊へとひらりと身を浮かせた。 「桓魋! 驚かさないでよ」 突然目の前に降ってきたかのように現れた男に祥瓊は一歩後ずさって声を上げた。 「ここから先は行かない方がいいぞ。 完全な男所帯だからな」 「知ってるわ」 「という事は、俺に用があって来たのか? 主上か浩瀚様が俺を呼んでいるのか?」 「いいえ、違うの。 何となく歩いていたら……」 祥瓊は辺りを見回した。 適当に歩いていたら何故か桓魋たち禁軍の兵士の詰所まで来てしまったらしい。 無意識のこととはいえ何故かそれは彼女の心を重くする。 「どうせ考え事でもしていたんだろう?」 「……いえ……まぁ、そんなところね。 あなたはどうしてこんな所にいるの?」 「ちょっとな、府邸を抜け出して適当に打ち合ってただけだ。 そういえばさっき主上付きの女官がお前を探していたようだが」 祥瓊は「ええ」と頷いた。 桓魋は小首を傾ぐ。 「何かあったのか?」 「いいえ、何も。 あなたこそ、こんな所にいていいの? 抜け出してきたって事は軍議ね?」 「どうだったかな」 「今日この時間に禁軍の軍議が入ってるでしょう!」 「よく知ってるなぁ」 「これでも主上付きの女史なのよ?」 得意げに笑う祥瓊に桓魋は「そうだった」と返す。 「それで、考え事の中身と主上からのお呼びとは何か関係があるのか?」 桓魋の鋭い指摘に一瞬だけ祥瓊の瞳が揺らぐ。 だが、それはすぐに消えた。 「私が粗相をしたと思ったわね!」 「何だ、違うのか? 俺はてっきり主上に怒られて落ち込んでいたのかと思ったぞ」 「私が粗相なんてするものですか!」 そう言って腰に手を当てる祥瓊に桓魋は笑った。 そこへ回廊の奥から人影が現れる。 「左将軍! こんな所で油を売っていたんですか!」 その人物は桓魋の姿を見つけるなりそう怒鳴りつけた。 「人聞きの悪い事を言うな、袁巳 えんし。 隗江と打ち合ってただけだ」 「そのようにはお見受けできませんが。 本日は大事な軍議だと申し上げたはず。 禁軍を預かる将軍がお二人ともお出ましにならないとはどうした事かと大司馬がお怒りですよ」 「お前だけで事足りるだろう? 中将軍がいればすんなり決まると他の連中も言っている」 面倒くさそうに答える桓魋に、禁軍中将軍を預かる端麗な青年・袁巳は不快そうに眉を寄せた。 「それでは禁軍の威厳も何もあったものではないでしょう。 何度申し上げればご理解頂けるのです」 「俺は頭が弱いんだ」 二人のやり取りを側で見ていた祥瓊は呆れたように溜息をつく。 だが、内心ではどこか平和な空気を感じていた。 「桓魋、観念して行った方がいいわよ」 「さすがは祥瓊殿、よく分かっていらっしゃる。 では、将軍。 その汚い袍を着替えて頂きましょうか?」 「分かった分かった、すぐに行く。 そういう事だ、祥瓊。 悪いが……」 「ええ、それじゃあね」 今来た道を戻る祥瓊を見送って、未だ仏頂面の袁巳に苦笑する。 「行くとするか」 「あなたを呼びに行くと言って出て行ったきりの右将軍は、どちらに?」 「そこにいるだろ?」 「いないからお聞きしているのです」 冷徹な言葉に桓魋は先程まで打ち合っていた男の姿を探す。 どうやら袁巳の姿を見つけてさっさと逃げてしまったらしい。 桓魋は軽く舌打をして己を置いていった右将軍を恨む。 「いないようだ。 ああ、兵舎に戻ってるかもしれん」 「では立ち寄って行きましょう。 お二人を連れて戻れとの大司馬のご命令ゆえ。 よろしいですね、将軍?」 否とは言えず、桓魋は額に汗を浮かべて笑った。 袁巳と共に祥瓊と反対の方へと回廊を進む。 そのまま一度官邸で手早く着替えを済ませ、宿舎に立ち寄って隗江を連行する。 「まったく、左右の両将軍がこれでは示しがつきません」 隣で愚痴をこぼしながら歩く袁巳に嘆息しながら桓魋は襟元を緩めた。 こういった軍議やら何やらの時に着る袍は首元に装飾やら何やらが多く煩わしい。 文句を言われない程度に着崩し、内朝にある広い堂へと足を踏み入れた。 その後ろには隗江と袁巳が従うように連れ立つ。 禁軍の三将軍が揃った事を知った堂内の者らは立ち上がり、一斉に拱手した。 「ようやくお揃いか」 堂の一番奥にいた大司馬の太い声に、桓魋は唇をほんの少しつり上げた。

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バジリスク絆2|天井恩恵 期待値 ハイエナ狙い目

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設定6の差枚数分布 リゼロ・北斗天昇などと比べると、差枚数は広めに分布していますね。 5000枚突破率は約4台に1台と十分現実的。 6号機の設定6の中では、おそらくトップクラスなんじゃないかと思います。 最高差枚数は8873枚でした。 低設定よりもかなり優遇されていますが、これは 「初期ストック抽選が設定6は大幅に優遇されている」からです。 設定6がどれぐらい初期ストックを獲得しやすいのかは、タイゾウさん()がアプリで検証して以下のnoteにまとめてくれています。 (無料ですがかなり濃い内容です!) またサンプル数は少ないですが、 BT獲得枚数も平均約580枚と低設定よりも優秀でした。 BT期待枚数は約400枚(BC中も含む)と、スペックから逆算した枚数よりも優秀でした。 これは少し上振れしてそうですが、意外とBT性能はそこまで気にしなくていいのかも……。 そもそも 設定6はBT期待枚数の多い6スルー以降・ゲーム数天井BCの割合が他設定より少ないですし、通常の初当たりに関しては特に冷遇要素なしという可能性もありそうですね。 あと スルーするほどBT期待枚数が高くなるのは、設定6でも同様です。 設定6の方が若干同色BCの割合が高いですが、そこまで大きな差はない結果になりました。 弦之介BCの撃破人数 【設定示唆内容】 222人……設定2以上確定 246人……偶数設定確定 333人……設定3以上確定 444人……設定4以上確定 456人……設定4以上確定 555人……設定5以上確定 666人……設定6確定 1001人……設定5以上確定!? 弦之介BC中の撃破人数は今作でも設定を示唆しています。 出現率の解析はまだ出ていませんが、タイゾウさん()がアプリで集計してnoteでまとめてくれています。 ・高設定確定パターン出現率 ・1001人撃破の面白い法則 など、設定狙いする方は間違いなく役立つ内容になっていると思います。 無料部分は以上になります。 設定6を打ったことがある人なら、既に傾向には気付いているかもしれませんが、 設定6はBC間でハマるほどBTに突入しやすいという特徴があります。 このnoteでは設定6だけでなく、さらに低設定濃厚データも同じ条件で集計することで、具体的にどれぐらい設定差があるのかも分かるようにしています。 「設定6の判別スピード・精度を少しでも上げたい」という方は、ぜひ参考にしてください! 当noteはマガジン形式での販売です。 マガジン全体の詳細説明は以下からご覧ください。

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