アウト レイジ 最終 章。 【ネタバレ有】映画「アウトレイジ最終章」 感想・レビューと11の疑問点を徹底解説!/北野映画の集大成として見ておくべき作品でした!

塩見三省がアウトレイジの最終章の様子がヤバい! 病気で余命も危うい状況に・・・

アウト レイジ 最終 章

面白かったです。 ちょっと滑稽さが際立ってたかな……要所要所で笑っちゃって(笑)。 花田(ピエール瀧)、最高でした。 基本的に「アウトレイジ」はヤクザの抗争を描いているので、シリアスな世界だと思うんですけど、そのシリアスさが笑いを誘うというか滑稽というか。 ヤクザの世界のルールみたいなものって、独特だけど会社員的なところがありますよね。 シリーズ通して観ていますが、今回は一番「会社員」感が強かったと思います。 本音を隠しつつ、長いものに巻かれたり出し抜いたりしながら、自分のメンツも守りたいという。 サラリーマンが上司の悪口を言うように、ヤクザだって無条件に「親分!」と敬うとは限らないんですよね。 親分にも肝っ玉の小さい人、いつもビクビクしている人だっているだろうし。 子分たちは子分たちで、影では親分の悪口を言ってるということもあるわけですから。 ヤクザって「疑似家族」っていう独特の美学がありますけど、同時に会社員的でもあるから、それを真面目に描こうとするとどうしても無理がでちゃって……。 そうです。 でもヤクザものを描く上では「任侠」が大事じゃないですか。 ビートたけしさんが演じる大友の存在が、まさにそれなんですよね。 大友以外の全員が、欲やらしがらみやらを抱えてる中で、唯一大友だけは任侠や義理みたいなものを守ろうとしている。 でも、大友に共感できるかと言われると、全然できないんですけどね(笑)。 「アウトレイジ」って誰ひとりとして共感できる存在がいないんです。 私がヤクザを描くときは、一応読む人が共感できるように描いているんです。 「みんないろいろな過去があるんだよ」って。 でも、誰の心にも寄り添えないですよね、「アウトレイジ」は(笑)。 それでも楽しめるんだっていうのは目から鱗です。 できないですよね。 いくら仁義を通すにしても、あそこまで片っ端から殺していく必要ないですもん(笑)。 でも「アウトレイジ」は、あえて共感しないように作ってるんじゃないかな、と思います。 そこがいいんです。 今までの北野映画で言うと、「HANA-BI」はつらい過去があったことも描かれてますよね。 暴力を繰り返しながらも湿っぽさもあって、根底には愛とか情とか普遍的な部分で共感できるようになってる。 でも「アウトレイジ」は、そういう意図をあえて排除していて、観る人に暴力やヤクザ独特の会話術とかコミカルな部分を客観的に楽しんでほしいんじゃないかなと思います。 今回は女性キャラがいっさい出てこないですからね。 北野映画って、女性に対する照れがすごく感じられます。 男性だったらどんな汚い内面でも描けるのに、女性の狡さも汚さもどちらもあまり描こうとはされないところに少年っぽさを感じるんですよね。 三池崇史監督の作品にも共通しますけど、男っていうものに対するナルシシズムがすごい。 究極のナルシシズムがヤクザ表現になっちゃったんだな、って感じます。 ただ正直、今回キレイどころがいないのが惜しい! とは思いましたけど(笑)。 ストーリー 元はヤクザの組長だった大友は、日本東西の二大勢力であった山王会と花菱会の巨大抗争のあと韓国に渡り、歓楽街を裏で仕切っていた。 日本と韓国を股にかけるフィクサー張のもとで働き、部下の市川らとともに海辺で釣りをするなど、のんびりとした時を過ごしている大友。 そんなある日、取引のため韓国に滞在していた花菱会の幹部・花田から、買った女が気に入らないとクレームが舞い込む。 女を殴ったことで逆に大友から脅され大金を請求された花田は、事態を軽く見て側近たちに後始末を任せて帰国する。 しかし花田の部下は金を払わず、大友が身を寄せる張会長のところの若い衆を殺害。 激怒した大友は日本に戻ろうとするが、張の制止もあり、どうするか悩んでいた。 一方、日本では過去の抗争で山王会を実質配下に収めた花菱会の中で権力闘争が密かに進行。 前会長の娘婿で元証券マンの新会長・野村と、古参の幹部で若頭の西野が敵意を向け合い、それぞれに策略を巡らせていた。 西野は張グループを敵に回した花田を利用し、覇権争いは張の襲撃にまで発展していく。 危険が及ぶ張の身を案じた大友は、張への恩義に報いるため、そして山王会と花菱会の抗争の余波で殺された弟分・木村の仇を取るため日本に戻ることを決めるが……。

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『アウトレイジ最終章』あらすじ・キャストまとめ【10月7日公開!シリーズの復習も】

アウト レイジ 最終 章

北野組初参加のキャストを集めスマッシュヒットを記録しました。 その後を受けて北野映画初の続編『アウトレイジビヨンド』が2012年に公開。 『HANA-BI』『座頭市』で受賞歴もある今年のヴェネチア国際映画祭クロージング作品にも選ばれました。 今回からの参加組には北野映画の経験者も多くて大森南朋、大杉漣、岸部一徳、津田寛治などが登場。 他にもピエール瀧、原田泰造、池内博之が顔を見せています。 映画『アウトレイジ最終章』のキャスト一覧 C 2017「アウトレイジ 最終章」製作委員会 ビートたけし(大友) マル暴の刑事片岡を射殺したことから済州島に身を潜めている。 張グループと花菱会との抗争勃発による日本に帰ってくる。 大森南朋(市川) 済州島での大友の側近。 日本帰国にもついて来る。 硬軟自在の武闘派。 大杉漣(野村) 花菱会会長。 前会長の娘婿で元証券マン。 故に古参の幹部と対立する。 西田敏行(西野) 花菱会若頭。 本来なら自分が継ぐはずの会長職を野村に取られている。 岸部一徳(森島) 冷静な情勢分析をする花菱会会長付若頭。 塩見三省(中田) 花菱会若頭補佐。 野村によって西野と対立するように仕向けられる。 ピエール瀧(花田) 交際の発端を作ってしまう、花菱会直参幹部。 資金力豊富。 金田時男(張) 日韓に強い影響力を持つフィクサー。 白竜(李) 張会長の側近。 大友にも様々な協力をする。 津田寛治(崔) 張会長の側近。 ボディーガードや情報取集役を務める。 名高達男(白山) 山王会の三代目会長。 西野の後見で会長に就任したため往時の力はない。 光石研(五味) 白山の弟分で山王会若頭。 花菱会との連絡役を務める。 池内博之(吉岡) 山王会木村組組長但し、木村組は花菱会の関東出先機関の意味合いが強い。 松重豊(繁田) かつて片岡の部下だった。 裏工作を嫌う実直な性格で上司ともぶつかる。 読まれる際にはご注意くださいますようお願いいたします。 アウトレイジ C 2010「アウトレイジ」製作委員会 大友(ビートたけし)は関東最大の暴力団山王会の二次団体大友組の組長。 昔かたぎのヤクザの大友は上部団体で山王会直参の池本組組長池本(國村準)に汚れ仕事を押し付けられる日々です。 ある日、池本が山王会の傘下でない村瀬組組長の村瀬(石橋蓮司)との蜜月関係を山王会の会長関内(北村総一郎)と若頭の加藤 三浦友和 にとがめられ、やむなく大友組に村瀬組の締め付けを命じます。 早速、大友は村瀬組にシマに事務所を開設、そこには若頭の水野 椎名桔平 や金庫番の石原 加瀬亮 が陣取ります。 わざと仕掛けた罠にはまった村瀬組は若頭の木村 中野英雄 が詫び入れに来ますが、木村は大友に顔をカッターナイフで切り付けられて追い返されます。 村瀬組が大友組と揉めたことは山王会の上層部まで届き、関内は激怒、加藤と池元に事態の収拾を命じまし。 結果村瀬組は解散する、村瀬は引退することに。 闇カジノで利益を上げる大友組、しかし村瀬が秘かに麻薬売買をしていることを知ると大友は激怒し村瀬を殺害します。 この一見は池元から命じられたことだったにもかかわらず、騒動が大きくなったことから大友組は山王会から破門されます。 この理不尽な決定と長年の池本への不満を爆発させた大友は池元を殺害する暴挙に出ます。 大友からすれば筋を通した形になりますが、ヤクザの世界で上部団体の組長を殺害することは暴挙でしかありません。 池元組若頭小沢 杉本哲太 は一隊を率いて次々と大友組の構成員を襲撃して回ります。 一人になってしまった大友は仕方なくマル暴の刑事片岡 小日向文世 に則されて自首することに。 小沢は一連の顛末を関内と加藤に報告し、池元組の跡目を継ぐつもりでしたが加藤が突然小沢を射殺します。 これは混乱を残したままの状態を抑えるために関内と加藤の策略でした。 しかし加藤にはさらなる野望がありました。 返す刀で関内を射殺、その罪を小沢に押し付けます。 やがて、加藤は山王会の会長に収まります。 その傍らには大友を裏切り加藤の一連の陰謀に加担していた大友組の金庫番石原の姿ありました。 獄中でただ一人過ごす大友は突然襲撃を受けます。 相手は村瀬組の若頭だった木村でした。 アウトレイジビヨンド C 2012「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会 加藤・石原体制になった山王会はそれまでの年功序列や昔かたぎのやり方を否定していきます。 これには新体制に古参幹部の富田 中尾彬 白山 名高達男 五味 光石研 はイライラを募らせます。 一方政官財にまで侵食した山王会の姿を見てマル暴の片岡は関西の巨大組織花菱会を巻き込むこと画策します。 山王会の富田は極秘に関西にわたり花菱会の会長布施 神山繁 、若頭の西野 西田敏行 、幹部の中田(塩見三省)と接近しクーデーターを画策しますが、これは加藤・石原執行部にばれてしまい富田は粛清されてしまいます。 続けて片岡は刑務所にて死んだとされていた大友を出所させる秘策に出ました。 片岡は大友とかつて大友を襲った木村を組ませ、さらに花菱会のバックアップを取り付けさせ山王会に攻勢を仕掛けます。 死んだと思っていた大友の出現に山王会には不穏な空気が漂い始めます。 大友は次々と山王会幹部を襲撃。 その中には自分を裏切った石原もいました。 その後の山王会は花菱会の貢献のもと白山会長、五味若頭となりました。 大友は加藤が引退することだけでは許さず、加藤を暗殺します。 一方、花菱会の関東進出の足掛かり役になった木村は改めて組事務所を開きますが山王会の刺客によって命を落とします。 自分の策略がうまく進んだことを語る片岡を大友は黙って拳銃の引き金を引くのでした。 そして、アウトレイジ最終章 C 2017「アウトレイジ 最終章」製作委員会 警官を殺した大友は日本には居場所はなく、出所してからずっと大友の面倒を見ていた日韓を牛耳る大物フィクサー張会長(金田時男)と会長の右腕の李 白竜 の計らいで済州島の闇ビジネスに携わっていました。 そんな大友のもとに手下の市川 大森南朋 からもめ事の報告が入ります。 クレームの主は花菱会の直参幹部花田 ピエール瀧。 大友は持ち前の迫力で逆に花田を言い負かしました。 ただ、花田は相手を甘く見て、手下に後を任せてさっさと日本へ帰っていきます。 一方日本では山王会を事実上配下に入れた花菱会が日本の闇社会を牛耳っていました。 しかし、花菱会内部は微妙なことになっていました。 新会長は元証券マンで前会長の娘婿の野村(大杉漣)で古くからの若頭西野や中田は露骨に敵意を見せます。 野村の方も二人を分裂させて勢いを削ごうと画策しています。 そんな西野は花田が問題を起こした相手が張会長のグループだったことを聞いて慌てます。 この一件を聞きつけた野村は中田を呼び出し、西野ではなく中田を会長代理として花田と共に張会長のもとに詫びを入れに行かせます。 野村はこのごたごたの中で中田に西野を殺させ、花菱会の完全支配を狙います。 しかし、西野もそのあたりは読んでいて逆に中田を取り込んでクーデーターを起こそうとします。 張会長のグループと花菱会の間はこじれる一方。 とうとう花菱会の関東の拠点木村組の新組長吉岡(池内博之)によって張会長へ刺客(原田泰造)を送ります。 済州島での一件、そして恩人の張会長襲撃、さらに花菱会と山王会のやり取りの中で命を落とした兄弟分木村のこと。 様々な怒りを抱えて大友が市川と共に日本へ帰国してきます。 暴走を始める大友には張会長も李も止めきれません。 花菱会にとっても山王会のとってももはや失うもののない大友は恐怖の対象でした。 ラスト 暴走する大友と組んだのは意外にも西野でした。 西野は一時的に死んだことにして身を隠していましたが両脇には中野と花田もいました。 西野は自分の死は偽装だったと花菱会一同の前で明かし、自分への襲撃は野村の差し金だったとことを語ります。 このことで野村の立場はなくなり組本部はから強引に連れ出されてしまいます。 そこにいたのは大友。 大友は野村を首から下を山中のあぜ道に埋めたまま放置、野村は残酷な最後を迎えました。 返す刀で大友は西野派の花田を襲撃、済州島での一件を忘れたわけではありませんでした。 大友の目的は周囲の権力闘争とは関係なく自身と自身の身内に害をもたらせたものへの復讐でした。 余計な害を受けさせないように市川を済州島に帰した大友は、張会長からの済州島へ帰るようにという命令を受けてやってきた李に最後の頼みごとを託します。 大友の最後の標的は木村を殺したヒットマンでした。 李は大友の願いを受けます。 最後の目的を果たした大友。 しかし、あまりにも暴走しすぎた大友に対して李は銃口を向けます。 その姿を見て大友は李に対して自分のような者を殺して手を汚すことはないというと、自分で拳銃を顎に当て頭を打ち抜くのでした。 これから映画をご覧になる方はご注意ください。 シリーズ2作+必見の予習作品『ソナチネ』 映画が終わり。 『ソナチネ』は北野映画第4作で、 批評面では一つの頂点を極めた作品です。 そうやって考えてみると、『ソナチネ』出演者の大杉漣と津田寛治がいます。 監督デビュー作『その男、凶暴につき』で登場した白竜と岸部一徳もいました。 そうやって考えるとナポレオンフィッシュが太刀魚になったんだなということがわかりました。 前2作に比べると陰謀・策略の部分は減り、登場人物皆が暴走している映画になっています。 もちろん 一番暴走しているのは大友です。 そしてその暴走の先には当然のように死が待っています。 大友は最後には自分が死ぬことどこかで覚悟しながら日本に帰ってきました。 その 最後を李=白竜が見つめているというのも北野映画の歴史から見ると印象的です。

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映画『アウトレイジ最終章』ネタバレあらすじ結末|映画ウォッチ

アウト レイジ 最終 章

「アウトレイジ」シリーズは、あらゆるエクスキューズを排し、暴力賛歌ともいうべき半狂乱の暴力を描いた第1作と 第1作の成功を受けて作られた第2作「ビヨンド」は、前作のような徹底した暴力主義ではなく、従来の北野映画のように理由ある暴力映画に原点回帰。 西田敏行、塩見三省の加入で人的厚みも増し、前作を凌駕する面白さを醸し出しました。 今回の「最終章」は主人公である大友が、最後のカタをつけるべく、韓国から日本に戻ってくる話、と聞いていました。 物語の大筋は確かにそうなんですが…。 僕には本作は、北野監督が塩見三省さんに送ったエールのように思えました。 塩見三省という役者 前作「アウトレイジ ビヨンド」を語るときに、塩見三省さん抜きに語ることはできません。 そう言っても差し支えないくらい、塩見さんの印象は強烈でした。 関西の巨大暴力団・花菱会は実質、若頭である西野(西田敏行)と、その補佐である塩見三省演じる中田が取り仕切っていて。 実は登場シーンはそう多くなく、セリフもあまりないのですが、塩見三省が残した印象は強烈でした。 間違いなく「ビヨンド」で最も印象深いキャラクターだったのではないかと思います。 その塩見さん、「ビヨンド」のあと、脳出血で倒れられて、懸命なリハビリ後、復帰された、との話は聞いていました。 あの恐怖の大王・中田を再び演じられると聞いて、ファンとしては期待半分、不安半分、の気持ちで見に行きました。 回復途上の塩見三省 正直に言いますと、塩見さん演じる中田は、もはや「ビヨンド」の時の中田とは別人になっていた、というしかありません。 その痩せこけた身体、まだ少し辛そうな左半身… 「ビヨンド」でビートたけし演じる大友に銃を突きつけ、 「殺ったろうやないかい!! 」と引き金を引きかける鬼の形相、中野英雄演じる木村を恫喝し片足をテーブルに叩きつける威圧感!! 世界のキタノさえたじろいだ、「ビヨンド」の塩見三省 まさに恐怖の大王と言っていい、堂々たるヤクザぶりでしたが…。 今回はその面影は全くありません。 左手はほとんど動かさず、ずっとサングラスをかけ続けていたのでコワモテも見えず、目の表情は全く見えませんでした。 たぶん、一度も立ったシーンもなかったと思います。 明らかに、障害が残っている様子が見て取れました。 それなのに…。 今回、塩見さんが影の主役と言っていいほどの大事な役回りになっていました。 影の主役・中田 花菱会の内部抗争 一枚岩の張グループ 大友の復讐 この三つが大きな軸で進んでいくのですが、その中でも花菱会の内部抗争がメインの話となっています。 花菱会は前作の布施会長が退き、跡目を継いだのがなんと元・証券マンの野村(大杉漣)で、古参幹部の西野はあからさまに野村批判を繰り返す、と言う状況。 野村は西野を排除すべく策を弄し、中田に跡目を継がせたいという理由で、西野の暗殺を示唆します。 西野と中田の関係性 ここで重要となってくるのが、前作から続く西野と中田の関係性。 意外と仁義を重んじるヤクザだった中田は、この野村の動きを西野に伝え、共に野村に反旗をひるがえす、と言う流れになります。 つまり、中田が前作から継続して登場していないと、説得力のある物語にはなりません。 ここでもし、中田が死んだことにして、別の人間をキャスティングしていたら、その人物が西野にそこまで義理立てするモチベーションを観客は共有できず、物語が空虚なものになったものと思われます。 だから中田の存在はこの物語では必要不可欠です。 なぜこの脚本にしたのか ではなぜ、そんな脚本を書いたのでしょう。 なぜ、もっと大友を主軸にした物語を書かなかったのでしょう。 実際のところ、大友は冒頭にこそ出てきますが、中盤までほとんど出番がありません。 前半から中盤までは、ずっと花菱会のゴタゴタが続きます。 その間も、塩見三省演じる中田は出ずっぱり。 不自由な左半身、不自由な顔面をスクリーンに晒し続け、前作「ビヨンド」から、彼1人だけまるで30年くらい経ってしまったかのような、別人のような風貌を晒しながら。 これはもう、北野監督が、塩見さんに捧げたと考えるしかないと思います。 もちろん塩見さんはまだご存命。 「ビヨンド」の大成功の功労者と言っていい塩見さんが、今後も役者としてやっていくために、あえて北野監督は塩見さんを使い続け、心中覚悟で塩見さんにエールを送った、そうとしか考えられません。 カメラを覗きながら、塩見さんにもう「ビヨンド」の頃の迫力が出せないことは、監督がいちばん気づかれていたはず。 いや、カメラを覗く前に、とっくに気づいていたでしょう。 それでも役や脚本を変えなかった理由は、それ以外に考えられるでしょうか。 塩見さん、病気に負けず、これからも頑張ってくれ。 という、監督の声が聞こえてきそうな作品でした。 STORY マル暴の刑事・片岡を殺した大友(ビートたけし)は、張会長(金田時夫)の庇護のもと、韓国・済州島で暮らしていた。 ある日、済州島で花菱会の花田(ピエール瀧)という日本のヤクザがいざこざを起こす。 大友が出て行き、一旦は解決するも、翌日、花田の部下により張グループの若い衆が殺される。 花田は帰国後、兄貴分の中田(塩見三省)に事の顛末を報告。 済州島が張会長の縄張りで、事態を収めたはずのヤクザが大友であるらしいことを知り、事態の重要性を感じる。 早々に張会長の元へ出向き、謝罪をする中田と花田。 しかし誠意なきその態度に張会長は一顧だにせず追い返される。 ここで初めて中田は若頭・西野(西田敏行)と会長・野村(大杉漣)に事態を報告。 花田に億単位のカネを用意させ、西野が直接、謝罪に出向くこととなる。 一方、会長の野村は、常に自分への批判を繰り返し、自分を差し置く西野への憎悪と危機感を募らせていた。 この事態を利用し、西野の排除を計画する。 まず中田を抱き込み、自分の跡目は中田に取らせるので、西野を排除するよう示唆。 張に謝罪後、暗殺されたこととして、同時に張グループも潰す、という計画だ。 張グループに億単位のカネを持って謝罪へ行く西野。 しかし会長は中田への対応と同じく一顧だにしない。 そして、テイよく追い返される。 その帰り道。 中田のクルマに付いて、料亭に向かっていたはずの西野のクルマは、急に人気のないところで停車させられる。 そして…。 先導者から降りた男の銃が火を吹き、西野のクルマのドライバーが射殺される!! 銃口は西野には向かない。 実は中田が西野に野村の動きを伝えていたのだ。 何も知らない花田は恐怖に震える。 「野村会長に伝えろ。 帰り道、襲われて、西野は死んだと」 その通りに伝える花田。 そして西野の仇と称し、張会長の命を狙うことに。 花田が放ったのは、暴走族上がりの半グレ集団。 張会長が行きつけの喫茶店にいるところを襲わせることにした。 しかしその話を聞きつけたクラブの従業員が、張会長のナンバー2の李(白竜)に知らせる。 張会長のボディーガードは殺されたが、すんでのところで会長を守る李。 張会長暗殺未遂を聞きつけ、ついに帰国の決心をする大友。 大友を兄と慕う市川(大森南朋)ほか、韓国で大友の世話をしている子分たちも日本へ向かう。 張会長宅を張っていたマル暴の繁田(松重豊)は、空港で李が大友を拾うところを目撃、そのまま大友を署まで連行する。 二日間、署内で大友の尋問をする繁田。 加藤殺し、木村殺しに関連付けた片岡殺しに関する繁田の推理は的を得ているのだが、大友は喋らない。 やがて、張会長から警察に圧力がかかり、大友はあっさり釈放される。 繁田はそんな情けない警察に心の底から激怒する。 この後、繁田は異動になりマル暴を外れる。 韓国から大友を慕ってきた仲間たちと合流した大友は、まず東京の花菱会に狙いを定める。 大友は今やすっかり花菱会の傘下組織に成り下がった山王会の白山(名高達男)と五味(光石研)の手引きで、木村組を継いだ花菱会の連中をクラブで皆殺しにする。 しかし山王会が放った刺客により、大友は市川以外の全ての仲間を失う。 花菱会と会合を持つ大友。 そこで西野が生きていることを知る。 西野は張会長を狙ったのも、大友を狙ったのも全てが野村会長の画策であることを大友に伝える。 そして、出所してきた組幹部の祝賀パーティに会長が出席することを伝え、暗に会長の暗殺を示唆する。 ところが、直前になって野村会長はパーティへの出席をキャンセル。 会場そばで控えていた西野にそのことが伝えられる。 同時に、指定していた場所に大友がいない、ということも伝えられる。 西野は突然、祝賀パーティでマイクを握り、居合わせた全員を驚愕させる。 自分は野村会長により命を狙われた。 中田が教えてくれなければ今頃殺されていただろう。 たった今、自分は野村会長と親子の縁を切る。 オレに着くか、野村に着くか。 この一世一代の演説の最中…。 突如、大友と市川が自動小銃を乱射しながら乱入。 会場にいたほとんどの構成員を皆殺しにする。 西野と中田は命からがら抜け出す。 そしてついに西野は野村の前に姿を現し、幹部が見守る前で堂々と野村を拉致。 野村の身柄を大友に差し出す。 大友はクルマの往来の多い山道に野村を埋める。 首だけ地上に出し、全身を埋め込まれた野村は身動きが取れない。 やがて走ってきた一般車両に頭を潰される野村。 マル暴も事態が収まりひと段落ついた。 繁田はかつての上司が出世した席で辞表を提出する。 警察内部で最後まで筋を通した数少ない人間であった。 花菱会は西野を会長、中田を若頭、花田を若頭補佐とする新体制がスタートした。 花田は会長からの祝いということで、好きなSMプレイ用に女を手配される。 それは大友が仕掛けた罠であった。 両手足をプレイで縛られた花田の口に、爆弾を仕込んだ猿轡を噛ませ、長い長い導火線に火をつけ、死の恐怖をたっぷり味わわせたあと、爆弾が爆発。 花田は爆死する。 張会長は大友の動きを気に病み、「自分のためならもう十分だ」と李につげ、済州島に帰るよう大友に命じる。 市川は全てが終わったと思い、済州島に帰るが、大友はあと一つ、やり残したことがある、という。 それは木村を殺した実行犯への復讐であった。 出所し、堅気になって鉄工所を営んでいた2人を、大友は銃で撃ち殺す。 李は会長の命令を聞かない大友に銃を向ける。 これ以上、会長に迷惑をかけさせるわけにはいかない。 しかし、大友は 「李さん、あんたがそんなことすることはないよ。 会長によろしく」 とだけ言い残し、顎の下から自分の頭を撃ち抜くのであった。 maddiehayes9915544.

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