ポッサム 動物。 オーストラリアの動物 - オーストラリア政府観光局

アメリカにはこんな動物がいるって、知っていましたか? 第1回 オポッサム

ポッサム 動物

最近オポッサムの認知度が上がってきてますよね。 死んだふりをすることや大量の赤ちゃんをおんぶする映像が、メディアで取り上げられるようになったからでしょうか。 ペットにする人も増えているみたいですよ。 オポッサムは南米に分布している動物です。 ではみなさん、オーストラリアに 「ポッサム」と呼ばれる動物がいることを知っていますか? ポッサムはオポッサムと同じ有袋類の仲間です。 見た目もちょっとだけ似ているんですが、遺伝子的には別の動物です。 オポッサムとポッサムはどんな違いがあるのでしょうか? ペットにはできるのでしょうか? 今日は、名前も似てるし姿も似てる! 「オポッサム」と 「ポッサム」についてのお話です。 好きなところにジャンプできます• オポッサムはどんな動物? オポッサムはオポッサム目・オポッサム科の哺乳類の総称です。 現在確認されているオポッサム科の仲間は 70種以上存在すると言われています。 これは地球上の有袋類では最も多いため、オポッサムはかなり成功している動物だと言えますね。 体の大きさは大きいもので30cm以上、小さいもので手のひらサイズと様々です。 オポッサムはコアラやカンガルーと同じく 「育児嚢(いくじのう)」と呼ばれる袋を持っています。 そのため、和名は 「フクロネズミ」とも呼ばれます。 オポッサムの生息地はどこ? オポッサムの仲間は南米大陸を中心に分布しています。 さらに、現在は北米大陸にも広がっていることが分かっています。 有袋類の生息地と言えば、オーストラリアが思い浮かびますよね。 それもそのはず、 地球上の有袋類のほとんどはオーストラリアに生息しています。 アメリカ大陸に生息している有袋類はオポッサムの仲間だけなんです。 オポッサムがアメリカ大陸で生き残れた理由! 有袋類は元々世界中に分布していました。 これは化石の発見により明らかになっています。 しかし、わたし達のような育児嚢は持たず胎盤で子どもを育てる哺乳類「有胎盤類」と呼ばれるグループが現れると、有袋類はその繁殖力に負けてしまいました。 有袋類は未成熟な子どもを育児嚢で育てる子育て方法ですが、わたし達のようにある程度まで胎盤で子どもを育ててから出産する方が、繁殖方法としては効率が良かったんです。 地球上の有袋類のほとんどは、有胎盤類との生存競争に破れて姿を消してしまいます。 しかし、オーストラリアと南米大陸の有袋類だけは、生き残ることができました。 なぜなら、 早くに大陸から切り離されたため、有胎盤類が現れるよりも前に、独立することができたからです。 オーストラリアはその後も大陸が分離したままでしたが、 南米大陸は北米大陸と少しだけくっついてしまいました。 これが原因で、 有胎盤類が南米大陸に侵入し、南米の有袋類のほとんどは絶滅してしまいます。 しかし、オポッサムの仲間だけは生き残ることができました。 これは オポッサムの繁殖力がすさまじいからだと言われています。 オポッサムは有袋類でありながら、 12~17日という短いスパンにどんどん繁殖することができます。 これは有袋類だけでなく哺乳類でも最速です。 この繁殖力によって有胎盤類の驚異を退けたんです。 しかも、南米大陸のみに生息していたオポッサムは、逆に北米大陸にも進出しています。 生存競争に負けてしまうどころか、生息地を拡大させたんです。 オポッサムは原始的な体の特徴を持った動物です。 そのため、様々な環境に適応できるだけの 余力を持っていたんでしょう。 生き物は進化することで、その地域でしか生きていけなくなりますからね。 オポッサムは有袋類の弱点と思われていた繁殖力の弱さを 「けた外れの繁殖力」によってカバーすることで、現在まで生き残ってこれたんです。 ちなみに、意外にカンガルーも繁殖力が強いんです。 メスは35日というスパンに繁殖期を迎え、子育てが終われば次の赤ちゃんを妊娠します。 繁殖力に強さは生き残るうえでの武器になるんですね。 オポッサムは大量の赤ちゃんをおんぶする! オポッサムが1度に出産する赤ちゃんは10匹以上にもなります。 中には50匹以上を出産した例もあります。 しかし、乳首の数には限りがあるため、これだけ出産しても、十数匹しか生き残ることはできないようです。 子育ては最初、 育児嚢の中で行いますが、入りきれなくなると体のあちこちにしがみつかせながら移動します。 お母さんオポッサムが何匹もおんぶしながら移動する姿はとてもかわいいです。 この姿から、別名 「コモリネズミ」とも呼ばれます。 やっぱりオポッサムはたくましいですね。 オポッサムの生態!死んだふりがおもしろい! オポッサムはかなり臆病な性格をしています。 警戒心が強いんです。 そのため、大きな動物が近づいてくると 「死んだふり」をして身を守ります。 しかもこの死んだふり、相当気合が入っているんです。 抱っこされても、ちょっかいを出されても全く動かないくらいの徹底ぶり! 本当に心配になるくらいです。 実は、ネコ科動物は動いていない動物に興味を示さなくなるという習性があるんです。 オセロットやジャガーがオポッサムを獲物としていますが、死んだふりをされたとたん、攻撃の手を止めてしまうことが多いそうです。 オポッサムはこの習性を利用し、死んだふりをしているんですね。 意外にも頭を使った防衛術を使っていたんです。 この警戒心の強さも、オポッサムが現在まで生き残ることができた理由かもしれませんね。 ポッサムはどんな動物? ポッサムと呼ばれる動物は、実は定義が幅広いんです。 オーストラリアにいる雑食性の有袋類の中で、樹上で暮らしているグループを総称して「ポッサム」と呼ぶようです。 ただ、頻繁にポッサムと呼ばれている動物は 「フクロギツネ」です。 見た目が似ていることや有袋類であることからオポッサムと同じような名前で呼ばれ始めたそうです。 フクロギツネ(ポッサム)は双前歯目・クスクス科・フクロギツネ属の哺乳類です。 オーストラリア地方の有袋類で、草食性や草食に近い雑食性のグループは 「双前歯目(そうぜんしもく)」に、肉食性の有袋類は 「フクロネコ目」に分類されます。 フクロネコ目で代表的なのが 「タスマニアデビル」です。 フクロギツネは木の実や昆虫、鳥の卵などをエサとしている、雑食性の有袋類です。 体長は35~55cm、体重はオスが1. 3~4. 5kg、メスは一回り小さく、1. 2~3. 5kgほどです。 全体的に赤っぽい褐色な体毛で被われています。 しっぽは黒い体毛ですが、内側には毛が生えていません。 木に巻き付けるのに適しているようです。 ポッサムの生息地はどこ? ポッサムはオーストラリアが原産国です。 主に森林を住みかとしていますが、市街地にも適応できているようです。 木と木の移動や地上にエサを見つけたとき以外は木から降りてきません。 ほとんど 完全樹上性と言えます。 天敵はディンゴ、オオトカゲ、キツネ、野良猫などです。 オオトカゲ以外は人間が持ち込んだ外来種ですね。 天敵が木に迫ってくると大きな鳴き声を上げることがあるようです。 ポッサムは特定外来生物!? ポッサムの原産国はオーストラリアです。 ディンゴや野良猫、キツネなどに捕食されてしまうため、オーストラリアのポッサムは減少しています。 保護の対象にもなっているんです。 しかし、 ニュージーランドでは害獣として、駆除されるほどにまで増えています。 実はニュージーランドには元々、ポッサムは存在していませんでした。 それどころか哺乳類はニュージーランドには存在していません。 毛皮目的で、人間が持ち込んだことが始まりなんです。 天敵がいないニュージーランドで、ポッサムは瞬く間に増えてしまいました。 そして、ニュージーランド固有の、昆虫や鳥類の数を減らしてしまっているんです。 ニュージーランドへ行けば、高確率でポッサムが交通事故で死んでしまっている場面に出くわすみたいですよ。 現在 「特定外来生物」に指定され、積極的に駆除されるまでになっています。 ポッサムはオーストラリアでは保護の対象に、ニュージーランドでは駆除の対象になっている、とてもかわいそうな動物なんです。 人間に振り回されてしまっている例と言えますね。 オポッサムとポッサムはペットにできる? ポッサムは日本でも特定外来生物に指定されています。 そのため、 ペットとして飼育することはできません。 エサを見せると寄ってくるほどに、人懐っこい性格だそうですが残念ですね。 オーストラリアでは屋根裏に住み着いてしまうこともあるようですよ。 この場合は迷惑がられているそうですけど、、、 オポッサムは飼育することができます。 販売しているペットショップも増えているそうで、一番飼育しやすいと言われている 「ピグミーオポッサム」であれば、2~3万円で購入できるようです。 ピグミーオポッサムは手のひらサイズのオポッサムで、ハムスターみたいで人気です。 オポッサムを飼育するには! オポッサムはハムスターサイズなので、リスや爬虫類用のケージがあれば飼育することができます。 網目が荒いと脱走してしまうかもしれないため、注意が必要です。 また、気温が低いと冬眠してしまうことがあります。 エサはハムスター用のものでも良いのですが、フルーツやササミなどを与えて、本来の生活を保たせるようにしましょう。 まとめ ・オポッサムは優れた繁殖力で生き残ることができた、南米唯一の有袋類 ・別名「フクロネズミ」や「コモリネズミ」と呼ばれる ・オポッサムは子どもをおんぶする姿や、死んだふりをする姿がかわいらしい動物 ・ポッサムはオーストラリアの樹上で生活している有袋類で、主にフクロギツネのことを指す ・オーストラリアのポッサムは保護の対象たが、ニュージーランドのポッサムほ駆除されている ・ポッサムは特定外来生物なため、飼育することはできないが、オポッサムはペットとして人気 ペットの人気は一過性のものも多いです。 特に珍しいペットは、ブームが終わったら捨ててしまうことも多いそうです。 オポッサムの人気はもしかしたら今だけかもしれません。 人気が終わったら飼育しなくなるとか、そういうことは絶対にやめましょう。 特に海外産のペットは自分で生きていくことが難しいことも多いです。 また「外来種となって元からいた生き物を食べてしまい、駆除の対象になる」なんてことにもなりかねません。 実際に外来種が原因で絶滅してしまった動物もいるくらいなんです。 飼い始めた命は、最後まで責任を持って面倒を見る! これができない人にペットを飼う資格はありませんよね。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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オフィスの天井から落ちてきたのは野生のポッサム!PCの後ろに座り込んでいた(オーストラリア)(2020年3月27日)|BIGLOBEニュース

ポッサム 動物

オーストラリア特有の生き物といえばカンガルー、コアラ、エミューなどが有名ですが、木の上にいたのはコアラではなくポッサムというナゾの動物でした…。 こんにちは!極貧バックパッカー改め「オーストラリア出稼人」のです。 現在は南部のという地方都市で農民として働いています。 2年目のビザを取得する為に働かなければいけない期間も残すところ1. 5ヶ月(もし別のファームに移るとなるとあと60日必要ですが)。 仕事のやり方だけでなく、どういう装備で臨んだらいいのかもだいぶ分かってきました。 僕が働くには枝やトゲの多いライムの農園。 今まで使っていた約200円の軍手(右)は1日使っただけでこのありさまなので、約640円のレザーグローブ(左)に変えたところ、4日働いた今でもかろうじて穴が開いていません。 これでしばらくはグローブを買い直さなくて大丈夫そうです! さて、僕が居るレンマークはかろうじてマクドナルドやケンタッキーフライドチキンがあるくらいで決して見所・遊び場の多い街ではありませんが、日没を迎える頃にある動物が現れる事で観光客に人気のようです。 オーストラリアの野生動物といえばカンガルー オーストラリアを代表する野生動物……そう言われると一番初めに想像するのはカンガルーではないでしょうか?街中でも所かまわずカンガルーがのさばっているものだとばかり思い込んでいた僕ですが、実際にはレンマークに来てから明け方か夕方に何度か見かけるぐらいでした。 Photo by ポッサムって何? ある日、宿でくつろいでいると仲間達が野菜の切れ端を片手に、口々に「ポッサム」と言いながら出かけようとしているではありませんか。 僕にとってポッサムと言えば韓国料理(下の写真参照)。 Photo by 近くの公園でバーベキューでもやりに行くんだと思い、「ポッサム大好物!」とウキウキしながら(周りに怪訝な顔をされながら)向かったのは川原です。 どこで肉を手に入れるんだろう?どこで焼くんだろう?とソワソワする僕。 すると、突然仲間達がヤシの木の前で立ち止まりました。 そこには…… 何この生物!? ポッサムは生き物の名前だった 仲間が持っていた野菜の切れ端を求めて木にへばりつく謎の生物……この時、僕は全てを悟りました。 「あ、こいつがポッサムなんだ」と……。 ポッサムはオーストラリア、ニューギニア島、スラウェシ島に生息する 小~中型の樹上動物。 夜行性で日中は木の洞などに作った巣に隠れている。 生態系的には北半球における リスに類似するとされる。 後肢の指は親指と他の指が対向し木の枝をつかむことが出来る(より引用) 木にへばり付く姿はコアラをも彷彿とさせますが、 地上に降りて餌を食べる姿はアライグマみたいですね。 オーストラリアはまるで別の惑星 韓国料理が食べられなかったのは残念で仕方ありませんが、勘違いのお陰で素敵な野生動物に触れる事ができました。 遥か大昔から他の大陸と孤立しているオーストラリアではカンガルーやコアラ、ポッサムのみならず日本や他の大陸では見られない変わった生き物の宝庫です。 また不思議な生き物を見られる場所を発見したらご紹介しますね。 最後に、僕が衝撃を受けたオーストラリアの生物トリビアをご紹介します。 オーストラリアには、野生のサルは一種も生息していません。 (より引用)。 累計記事ランキング TOP20• 654,511 views• 537,135 views• 386,296 views• 353,823 views• 337,908 views• 315,909 views• 313,750 views• 302,920 views• 294,387 views• 255,965 views• 254,521 views• 247,473 views• 245,594 views• 222,474 views• 214,276 views• 212,259 views• 190,943 views• 170,696 views• 160,439 views• 145,053 views.

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【71件】オポッサム|おすすめの画像

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Possum おそらく日本で【 Possum(ポッサム)】と聞いて頭に浮かぶのは、ポッサムの毛を使用したふわふわの手袋やセーターなどではないでしょうか? ポッサムの毛は内部が空洞になっているため熱を保つことに優れており、非常に暖かいことで知られています。 しかし、毛皮製品としては大変高価。 そのため【 ポッサムメリノ】といって、ポッサムの毛はメリノウールとの 混紡毛がほとんどです。 ですが、ニュージーランド産のメリノウールも快適で温かい素材ですから、ポッサムメリノの組み合わせは軽くて丈夫で保温性に優れており、冬の寒さの中でも暖かく包みこんでくれます。 そんなニュージーランドのお土産品として人気のポッサムなのですが、意外なことにニュージーランドでは 害獣なのです。 ニュージーランドのPossum(ポッサム) 【 ポッサム Possum 】とは有袋類双前歯目クスクス亜目の小型の動物なのですが、6科にわたりポッサムと呼ばれる種がおり、あわせて約30種ほどいます。 ニュージーランドでポッサムと呼ばれるのは【 Common Brushtail Possum(コモン ブラッシュテイル ポッサム)】のこと。 大型の猫ぐらいのサイズで、灰色から暗褐色の毛、ピンクの鼻に茶色の突き出た目。 ずんぐりとした体に短い前足で、木に登るための長い爪を持っています。 そして、物にしがみつくためのモコモコとした長い尻尾が特徴的。 ポッサムは夜行性で、日中は主に木のくぼみや地面の巣穴などに隠れて寝ています。 日没後約30分で巣穴から出てきて活動。 ほとんどの時間を木で過ごし、全体の時間の10〜15%しか地上にはいません。 主な繁殖期は秋ですが、秋と春の2回のこともあり、わずか17〜18日間の妊娠後に1匹もしくは稀に2匹を出産。 まだ目が開かない赤ちゃんポッサムは、カンガルーのようにお腹の袋の中で過ごします。 約70~120日間をお腹の袋の中で過ごし、その後5~9か月後には自立。 ポッサムは巣穴と餌がある所ならどこでも生息可能ですが、牧草地、ブナ林、ポドカープ林、亜高山地帯に生息することで知られています。 多いところで、1ヘクタールあたり25匹にも達することが。 現在、ポッサムはニュージーランド全土(タラナキ山やルアペフ山などの高地を除く)に渡り生息していますが、害獣として駆除対象になってから沖合のいくつかの島では既に根絶。 2016年7月に、ニュージーランド政府は2050年までに 国内の害獣とされる外来哺乳種をすべて根絶するといった政策を発表しており、ポッサムもその対象となっています。 Possum(ポッサム)の歴史 今ではニュージーランド全国どこにでもいるポッサムですが、ポッサムは 外来種でニュージーランド固有の動物ではありません。 1837年 毛皮貿易を確立するために、初期のヨーロッパ人入植者達によってポッサムはオーストラリアからニュージーランドに持ち込まれました。 最初のポッサムは繁殖に失敗しましたが、その後80年をかけて30回にわたり約200頭をニュージーランド約460か所にて解放。 繁殖は成功し1858年サウスランドで最初の個体群が確認されます。 しかし、その後ポッサムは思わぬ増殖を繰り返し、1921年に政府はポッサムの持ち込みを禁止しました。 1946年には、ポッサムをニュージーランドの害獣として公式に宣言。 1950年頃になると、ニュージーランド全土の半分以上でポッサムが確認され、更に範囲は広がり続けました。 1960年代、ノースランドにはほとんどいなかったポッサムもその30年後の1990年代には1,000万~1,500万匹のポッサムが住んでいたとされています。 ポッサムの数が頂点をむかえたのは1980年代で、なんとその数 5,000万~7,000万匹! その頃、ポッサムスキンは良い値で取引され1981年には 320万個のポッサムスキンが輸出されました。 1990年代以降、自然保護を目的としたポッサムの捕獲、毒殺、射撃により個体数は減少しましたが、それでもニュージーランドには現在も約 3,000万匹のポッサムがいるといわれています。 Possum(ポッサム)が害獣として駆除される理由 つぶらな瞳でかわいいポッサム。 中にはペットとして飼っている人もいるほど愛らしい容姿なのですが、恐るべきはその食欲。 森林への被害 ポッサムは木の花やつぼみ、柔らかい新芽、木の葉を食べつくし、木の皮を剥ぎ2~3年で森を枯らしてしまいます。 開花と結実をできないとで種の形成が出来なくなり、木も枯らしてしまうため、森林の再生能力が低下。 ポッサムは特にニュージーランド固有の木であるラタ、タワ、コヘコヘ、カマヒ、タタラなど、背の高い木を好んで食べるため固有種の衰退が懸念されています。 今のところニュージーランドではポッサムの被害によって絶滅した種はありませんが、一部の地域では、ポッサムの好む植物種の姿が消えており、被害は深刻なようです。 ウェストランドのラタカマヒ南部の森林では、ラタカマヒの森の75%が深刻なポッサムの被害を受け、高木の多かった森林は低木の開いた森林へと姿を変えました。 林冠(りんかん)と呼ばれる太陽光の当たる高木の枝葉が茂る部分が減ったことで、そこに住む昆虫や林床の落葉に生息する生物の減少し、今度はその昆虫たちを食料源とするニュージーランド固有の鳥や爬虫類にも大きな影響がもたらされました。 まさにポッサムによってもたらされる 負のスパイラル。 ニュージーランド全土のポッサムによって失われる緑は1日で数十トンにも及ぶといわれています。 在来動物への被害 ポッサムの食欲による被害は森林だけではありません。 雑食であるポッサムは在来種の鳥が食料源とする花の蜜や果物や昆虫、カタツムリも食べてしまいます。 なんと1匹で60以上のカタツムリを食べることができるというのだから驚きです。 しかし、繁殖期に鳥達の食料が減少するということは、在来種の鳥達の繁殖成功率が低下することにつながります。 さらにポッサムは鳥たちの住処である巣穴を横取りする上に、絶滅危惧種であるキウィやコカコを含むニュージーランド固有の鳥達の卵やひな、時には成鳥さえも襲って食べてしまうのです。 年間2500万羽の鳥が餌食になっており、特にニュージーランド固有の鳥達(特に飛べない鳥)が絶滅又は数の減少に瀕しています。 また鳥だけなくニュージーランド固有のコウモリも襲われる対象となっています。 家畜である牛や鹿の群れに病気を広め肉輸出産業を脅かくだけでなく、ポッサムは牧草地を食べ荒らし農場生産の低下を引き起こします。 これには園芸農作物なども含まれており、ポッサムによる農家への被害は、毎年約 3,500万ドル以上。 そのため、ニュージーランド政府は、ポッサム制御に年間1 億1,000万ドル以上を費やしています。 Possum(ポッサム)の現状 ニュージーランドでは自然環境に対する最大の脅威の1つといわれ、深刻な害虫動物となっているポッサム。 オーストラリアでは現在保護動物となっているのに皮肉な話です。 ニュージーランドとオーストラリアのポッサムの運命をわけてしまったのは、ニュージーランド特有の環境に他なりません。 オーストラリアのポッサムは通常ユーカリの森のように開かれた森で生息します。 そのため食料となる木の栄養価の低く、巣穴も不足がち。 それに比べてニュージーランドには栄養価のある高木が多く、緑豊かな原生林は巣穴に適した洞穴も多く不自由することがありません。 そして何よりニュージーランドにはポッサムの天敵となる動物(熊や蛇)が存在しないこと。 繁殖の条件がこれ以上ないくらい揃っているのですから、増殖した理由もうなずけます。 現在害獣として駆除の対象になり数を減らしつつあるものの、それでも現在ニュージーランドには約3,000万匹のポッサムがいるといわれています。 数字ではなかなかピンとこないかもしれませんが、これはニュージーランドの羊の数(約2,700万頭)をはるかに超える数が生息しているということです。 これだけ数がいるポッサムですが、夜行性なため日中に姿を見ることはほとんどありません。 しかし、夜になるとオークランドでも中心部から少し離れた場所であればポッサムの鳴き声が聞こえてきます。 民家の庭に出没することも珍しくなく、ガレージや物置などを巣にしてしまうことも。 これだけ増殖してしまうと郊外の道路で車に惹かれていることも多く、無残な姿を目にすることも少なくありません。 生殖ワクチンや毒薬、罠やポッサムハンターによるハンティングなど、様々な方法で駆除され続けるポッサム。 【Possyum】美味しいポッサムの意。 駆除されたポッサムは毛皮やペットフードの材料として取引されています。 ポッサムの肉はオメガ3および6の不飽和脂肪酸が豊富で、非常に栄養価が高い赤身。 特にドッグフードとして人気があり、犬の健康な皮膚と毛に光沢のある艶を作ります。 ポッサムの肉は人間も食べることが可能なのですが、羊に似た野性味あふれる肉のため食肉しての需要は少ないようです。 自然生態系に影響を与えるほど、増殖してしまったポッサム 害獣として駆除されるのは仕方のないことなのかもしれませんが、見た目も愛らしいだけに根絶となると国民の中でも賛否両論。 地域保護や森林再生など色々な取り組みがされていますが、現状況に多くの森林生態学者はニュージーランドの原生林の将来について悲観的だとみており、自然観光産業が盛んなニュージーランドが外来種根絶に踏み切ったのは苦肉の策なのかもしれません。

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