ジョン グッドイナフ。 【電子版】94歳のグッドイナフ・テキサス大教授ら、全固体二次電池を開発-安全性高く長持ち

リチウムイオンバッテリーの生みの親が開発した急速充電可能で発火しない新型バッテリーとは?

ジョン グッドイナフ

1980年、ジョン・グッドイナフは、コバルト酸リチウムという酸化物がリチウムイオン電池の正極材料に適していることを報告します。 これは酸素並に強い酸化力を有しており、高い電圧が見込めるうえ、充放電を繰り返しても安定な、とても「使える」材料です。 グッドイナフは元々物理学者で、酸化物内部の電子の性質に関する理論的な研究で世界的に有名でした。 その研究の中で、彼はニッケル酸リチウムという、よく似た化合物を1958年に報告しています。 このリチウムを含んだ酸化物でリチウムイオン電池を作製したグッドイナフと、そこに留学していた水島公一らは、コバルト酸リチウムがリチウムを極めて効率よく出し入れすることを見出し、報告しました。 これが今でも利用されるコバルト酸リチウムを使ったリチウム電池となりました。 このリチウム電池は、それまでのマンガン電池や鉛蓄電池よりも小さくてパワフルという特徴がありましたが、充放電を繰り返すとリチウムの表面に針状の金属が成長し、正極まで到達して爆発する、という問題がありました。 小型の携帯機器などに現在広く普及しているリチウムイオン電池 LIB を電気自動車や大型蓄電デバイスに適用するために、さらなる高エネルギー密度化が求められ、研究が進められている。 負極活物質として黒鉛が一般的であるが、次世代材料として高容量シリコン系材料が注目されている 1。 シリコンを電気化学的に還元するとリチウムシリサイドが生成し、室温において黒鉛のおよそ 10 倍の理論容量(~3600mAh g… イオン性化合物といえば、塩化ナトリウムに代表されるように、陽イオンと陰イオンが規則正しく積み重なった結晶性の固体となるのが一般的だ。 しかしこの常識に反し、液体として存在するイオン性化合物も存在する。 イオン液体の発見は1914年にさかのぼるが、長らくその可能性が省みられること….

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[B!] ジョン・グッドイナフ

ジョン グッドイナフ

吉野彰・旭化成名誉フェロー(71)と同時にノーベル化学賞を受ける米テキサス大のジョン・グッドイナフ教授(97)は、史上最高齢の受賞者になる。 今も現役の教授で、仕事をともにした日本人研究者は「アイデアの泉」と評する。 授賞式のため訪れたストックホルムでは車いすで移動し、一部の恒例行事には欠席しているが、滞在先のホテルでは大きな笑い声をあげる姿も見られた。 第2次大戦中、米イエール大で数学の学士をとり、その後、米シカゴ大で物理を修めた。 英オックスフォード大教授だった1970年代後半、リチウムイオン電池の正極として「コバルト酸リチウム」が優れた材料になることを発見した。 当時、グッドイナフ氏のもとでこの正極の研究をした東芝の水島公一エグゼクティブフェロー(78)は「面白そうと思ったら、夢中で向かってくる。 いいんだか悪いんだか、気に入られていた」と振り返る。 頻繁に部屋にきては「どうなってる」と尋ねられた。 「研究のマネジャーとしてめちゃくちゃ優秀だった。 『思い切りやれ』と自由にさせてもらった。 本当に感謝しています」。 よく笑う人で、笑い声で離れていてもすぐに居場所が分かったという。 東京大の山田淳夫教授(53)はソニーにいた96年ごろ、社内の留学制度で米テキサス大に渡り、電池の性能を高めるための材料の研究をともにした。 「アイデアの泉みたいな人でいろんなことを言う。 ほとんどが間違っているが、たまにすごく光ったものを出してきた」。 当時、すでに70代半ばだったが「いつも熱くて、研究が楽しくてしょうがない、研究そのものが人生のようだった。 下にいる研究者に、『この人のためなら』と思わせる人だった」と話す。 (ストックホルム=今直也).

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10日夜(日本時間11日未明)に吉野彰・旭化成名誉フェロー(71)らと共にノーベル賞授賞式に臨んだジョン・グッドイナフ米テキサス大オースティン校教授(97)は、かつて東北大を訪れたことがある。 当時教えを受けた元理学部教授の笠谷光男さん(80)=仙台市太白区=は「グッドイナフという名前の通り『十分立派な』研究者。 生涯現役の手本だ」と受賞を喜んだ。 グッドイナフ氏は、1980年代に高性能の正極を開発してリチウムイオン電池の性能を大幅に高めた。 後に吉野氏が生み出した安全で実用レベルの電池の基本構成につながった。 東北大理学部には、米マサチューセッツ工科大の研究員だった76年、物理教室の招きで訪れた。 研究室の助手だった笠谷さんは、グッドイナフ氏の研究書「磁気と化学結合」を愛読していた。 「材料科学だけでなく物性物理でもリードする世界的な研究者。 一度は教えを受けてみたかった」と振り返る。 遷移金属化合物のマンガンセレンがリチウムと反応した時に現れる異常磁性を研究していた笠谷さんは、グッドイナフ氏から原因やリチウムの基礎物性などを学んだ。 大柄でこわもてだが、教え方は丁寧だったという。 笠谷さんは「リチウムへの関心が後の電池開発につながるとは思いも寄らなかった」と話した。 グッドイナフ氏の助言を受けて笠谷さんは論文をまとめ、同年の国際学会で発表した。 翌年には留学先のフランスで、英オックスフォード大教授となっていたグッドイナフ氏と研究について話し合ったという。 授賞式で車いすでメダルを受け取り、笑顔で拍手に応えたグッドイナフ氏。 過去最高齢での受賞で、現在も後進の指導に当たる。 笠谷さんは何度も読み返した研究書を手に「人生百年時代。 われわれの世代の励みになる」と語った。

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