と ある バード ウェイ。 #79 とある幻想の一方通行

妹が魔術結社のボスなせいで人生ハードモード

と ある バード ウェイ

一方通行「仕事も減ったし、暇ンなったなァ」 霊夢「良い事じゃない。 お金も大分余裕あるし、しばらくはダラダラ過ごせるわ」 上条「真面目に巫女の仕事しないのかよ」 食蜂「こんちにちはぁ。 恐らく、誰かしらを能力で操ってきたのだろう。 バードウェイ「またそんな悪趣味なことをしているのか」 食蜂「相手からやってきたのよぉ?因果応報じゃないかしらぁ?」 一方通行「適当に追い払っときゃイイだけだろ。 後で面倒になっても知らねェぞ」 食蜂「その時は第一位さんが助けてくれるでしょ?」 一方通行「可能ならな。 少しはそォいう面倒を減らす努力をしろっての」 バードウェイ「そうだな。 その無駄にデカい胸と一緒に減らせ」 一方通行「オマエもイチイチ煽るな」 一方通行からチョップを受ける。 絶妙な加減をされているのか、ほとんど痛くない。 バードウェイ「ふん、レディに暴力を振るうなんて、なんて奴だ」 一方通行「淑女と準備を間違えてンじゃねェの?オマエはまだ準備期間だろこのガキが」 少し乱暴に頭を撫でられる。 一方通行は、口こそ悪いものの、目には優しさが込められていた。 まるで、妹にでも接するかのように。 そんな感情を向けられたい訳じゃない。 だが、自分の、実に不本意ながら、未成熟な身体では、一方通行に自分を女として意識させることは出来ない。 それは他の面々も出来ていない気がするが。 バードウェイ「……何か切っ掛けが必要だな」 一方通行「あァ?」 バードウェイ「何でもない」 思わず口に出ていたようだ。 平静を装って適当に視線を逸らす。 一方通行は少し訝しんでいたが、すぐに気にもしなくなった。 ……それはそれで腹が立つ。 それはともかく、聞いておきたいことを聞くことにする。 バードウェイ「なあ一方通行」 一方通行「ン?」 バードウェイ「お前の好きな女のタイプは何だ?」 その場の女全員が反応する。 上条も少しだけ興味があるようだが、周りの女程ではない。 上条「確かに、一方通行ってどんな女にも大して反応しないから気になるな」 一方通行「能力の所為でホルモンバランス狂っちまって、そォいうのは意識しなくなってたからなァ。 好みの女か……」 霊夢「どうせ小さい子が好きなんじゃないの?打ち止めちゃんとか」 一方通行「あのガキをどォやって性の対象に見ろってンだよ……」 食蜂「なら、私みたいに豊満な身体の方が良いかしらぁ?」 一方通行「あァー……いや、正直胸とかはどォでもイインだが」 霊夢「なら何がいいのよ?中間くらい?……わ、私って体型とかは普通位じゃない?」 一方通行「だから胸とか体型とかはどォでもイインだっての。 っつーか、こォいうのって女を混じえてする会話なのか?」 上条「いや胸はデカい方がいいだろ?デカすぎるのはアレだけどさ」 一方通行「オマエは胸に反応してンじゃねェよ」 バードウェイ「なら結局、どういう女がいいんだ?」 一方通行「あァ?あァー……面倒が掛からねェ奴の方がイイな」 一方通行は、適当に何となく思い付いたように言ったのだろう。 だが、それを判別できない程に、バードウェイは焦りを感じていた。 今までの自分の行動は、面倒そのものだったのではないか。 もしかして、恋愛対象にされていないのは、それが原因ではないのか。 バードウェイ「……そうか。 ああそうだ、私は用事があるのでこれで失礼するぞ」 動揺を悟られなかっただろうか。 普段ならば気にもしない言葉が、今日はいやに気になった。 時間など、まだまだあり余る程に残っているというのに。 バードウェイ「……気にしていても仕方無いな。 明日出直そう」 いつも寝ている場所は一方通行宅なのだが、今の状態では帰り辛い。 適当にホテルに泊まることにする。 そこで携帯電話が鳴る。 バードウェイ「……何だ?今私は非常に機嫌が悪い。 下らない用事なら……なんだと?」 マーク『ですから、学園都市から貴方を攻撃するとの宣言をされました!すぐにこちらに戻って来て下さい!そちらは危険です!』 バードウェイ「……それは本当なのか?」 マーク『ええ。 とにかく、今はこちらに戻って来て下さい』 バードウェイ「だが、そんな気配は感じないし、今までも監視されていたりしたのなら、気付くと思うが」 呆れたようにバードウェイはため息をつく。 その直後、背後から殺気を感じ取る。 バードウェイ「っ!」 咄嗟に身体を投げ出す。 先程まで自分がいた場所が消し飛んだ。 何者からか攻撃されたらしい。 バードウェイ「……成る程、随分気配を殺すのが上手いじゃないか」 バードウェイの視線の先には、学園都市製の駆動鎧がいた。 適当に確認しただけで100はいるかもしれない。 知ったことではない。 バードウェイ「貴様らの目的など知らんが……私は先程も言っていたように、非常に機嫌が悪い。 加減は出来んぞ」 既に外は暗くなっていた。 一方通行「……」 一方通行はバードウェイのことを気にかけていた。 電話をしてみるも、繋がらない。 こんな時間になっても帰ってこない。 帰ってこないのなら、何かしらの連絡がある筈だ。 霊夢「バードウェイなら別に大丈夫じゃない?アイツだってそこそこ強いでしょ」 上条にも食蜂にも自分の学生寮があるので、此処には一方通行と霊夢とにとり、それと先程呼んだ垣根だけがいた。 垣根「探すか?なら学園都市全体にカメラを回すが」 にとり「私も作ったカメラを出すよ」 一方通行「あァ頼む」 一方通行はすぐにでも飛び出せるように準備をした。 そして、居場所が分かる。 垣根「俺の方で見つけだぞ。 場所は……おいおい、やべぇぞ」 一方通行「何処だ」 垣根「俺らと同じ学区の……この廃墟だ」 一方通行は見せられた映像を見る。 そこには、外から見た廃墟と、その中の映像が映し出されていた。 そこには、所々怪我をして、気絶しているバードウェイの姿が見えた。 それだけしか確認していなかったが、それだけで充分だ。 一方通行達のいる場所は第七学区。 同じ学区ならば、ほとんど時間は掛からない。 一方通行「アイツらの目的なンざ知らねェが……ブチ殺す。 オマエらは来なくてイイ、俺一人でさっさと終わらせて来る」 一方通行が飛び出す。 だが、その途中で電話が掛かって来た。 バードウェイの携帯電話からだ。 一方通行「……誰だ」 『ああ、出てくれましたね』 バードウェイではない。 当然だろう。 バードウェイは現在気絶しているのだから。 一方通行「首洗って待ってろよ、すぐにブチ殺してやるからよォ」 『いいんですか?学園都市を敵に回すことになりますよ?』 一方通行「あァ?オマエらみてェな雑魚が何寝言吐いてやがる」 『現在、統括理事長はほとんど機能していない。 だから、その代わりに統括理事会が動いているんです』 一方通行「……つまり、その統括理事会からの指示だってか」 『その通りです』 アレイスターが配下に加わったことが裏目に出てしまった。 一方通行は歯を軋ませる。 『私達は統括理事会の指示の下動いています。 その私達に何かあれば、貴方と、貴方の仲間は全員学園都市そのものから狙われます』 一方通行「ゲス野郎が」 『私は仕事を全うしているだけです。 ああそうだ、この子の声が聞きたいですか?』 一方通行「……」 『沈黙は肯定と取りますよ。 それでは……』 電話の向こうから、何発か殴打する音が聞こえた。 一方通行の手に力が入る。 『……一方通行か』 一方通行「……バードウェイか。 元気かよ」 『元気だと思うんなら、お前の耳は腐ってるよ』 一方通行「そンな口利けンなら大丈夫だな。 待ってろ、すぐに助ける」 『いい、来るな』 拒絶。 弱々しい声で、バードウェイは突き放してきた。 一方通行「……あァ?オマエ、何言って……」 『お前に迷惑は掛けられない。 私は……お前に嫌われたくないんだ。 仮に、死んだとしても』 一方通行「ハァ?」 いきなり何の話をしだしたのだろうか。 今はそれどころではないというのに。 『言っていただろう?お前は面倒の掛からない奴がいいと。 だから、お前は私のことなど気にしないでいてくれ』 一方通行「ふざけンじゃねェぞオマエ」 『至って真面目だ。 もし助けに来たら、お前を嫌いになるからな』 一方通行「……勝手にしろ」 一方通行は携帯電話を握りつぶす。 苛立ちは最高潮に達していた。 一方通行「俺も、好きにやらしてもらうぞ」 一方通行の背中からは、グロテスクな何かに染め上げられた翼が現れていた。 あらゆる感情が振り切っているのかもしれない。 そんな感情の波が来ていても、一方通行の顔は極めて平静だった。 一方通行「……ホント、面倒臭ェ奴だな」 「切れちゃいましたね」 バードウェイ「ふん。 ……さて、私をどうするつもりだ?」 「恐らくは実験台にされるでしょうね。 その後、機械のように動くか、死ぬか、どちらかかと」 バードウェイ「全く下らない……」 正直に言って、この現状を一人で打破できるとは思えなかった。 目の前には正体不明の駆動鎧がざっと100はいる。 先程の戦闘で何体かは破壊したものの、一体一体が恐ろしく強い。 ロクに動けないこの状況では、抵抗した所で、殺されるのがオチだろう。 バードウェイ「 一方通行は来ない、だろうな。 まあいいさ、最後の最後に嫌われて死ぬよりはマシだ 」 直後、爆発が起こった。 その時点で半分程の駆動鎧が消し飛ぶ。 バードウェイ「なっ……!?」 「くっ……迎え討て!!」 駆動鎧が爆煙の向こうへと向かっていく。 だが、金属のひしゃげる音と、人間の悲鳴が聞こえ、最後には肉の潰れる音が聞こえてきた。 やがて音が止む。 まさに地獄絵図だった。 先程まで動いていたモノは、バードウェイを除いて全て潰れるか千切れるか消し飛ぶかしていた。 バードウェイ「何で来たんだ……来るなと言っただろう……!」 一方通行「誰がオマエの命令を聞くなンて言ったンだ?」 バードウェイ「来たらお前の事を嫌いになると言っただろう……!?」 一方通行「なれよ。 別にオマエに好かれてェからやった訳じゃねェ。 命は取り返しがつかねェ、絶対にな。 そンなモンと好き嫌いの感情程度のモンを比べる事が、そもそも間違ってンだよ」 バードウェイ「お前なんか嫌いだ、バカ」 一方通行「あァそォかい。 俺もオマエみてェに面倒掛ける奴は嫌いだっつの」 バードウェイ「っ……」 一方通行「助けが必要なら言えっての。 何があったか知らねェが、変な強がりしてンじゃねェ」 バードウェイ「……お前が、面倒な奴は嫌だ、と言ったんじゃないか」 一方通行「あァ?そォいや言ってたな。 ……そもそも、オマエと俺とで、面倒の定義が違うみてェだな」 バードウェイ「というと?」 一方通行「俺は、こンな状況で意地張られるより、無様に泣き叫ンででも助けを請われる方がずっとイインだっての」 バードウェイ「……そうか。 私も随分と空回りしていたみたいだな」 一方通行「分かったンなら帰るぞ。 ……っつーか、元々オマエの事を嫌ってる訳ねェだろ。 そしたら一緒にいねェよ」 バードウェイ「……そうだな。 すぐに一方通行から飛び降り、離れてしまう。 バードウェイ「どうだ?こんな可憐な美少女からキスをされるなんて、これ以上にないご褒美だろう?」 一方通行「……ハッ、どの口が可憐とかほざいてンだよ」 バードウェイ「美少女、は否定しないでくれるんだな?」 一方通行「……うるせェ、帰るぞ。 この後学園都市に喧嘩売らなきゃいけねェンだ」 一方通行は少し乱暴に手をこちらに向ける。 バードウェイは当然のようにその手をとった。 妹から、少しは進展したのだろうか。 それは、一方通行の横顔が如実に物語っていた。

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パトリシア=バードウェイとは (パトリシアバードウェイとは) [単語記事]

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概要 年齢、のに通っているの。 成績優秀での補に挙がっており、上で発表した論文が的に有名な学者から評価され、の研究から研究員の勧誘を受けている。 自身はとは一切関係いだが、の が清教と敵対関係にある、結社「明け色の陽射し」のである為、「の(ネセサリウス)」からその身を狙われてに込む事となる。 その後も研究員として乗り込んだ調船が、側の抗争に巻き込まれたりしている。 では旧18巻で民の一人として戦いに参加しようとした事がられている。 新約以降 新約から本格的にに合流している。 新約14巻では調活動中にの寄生生命体「 」に寄生されてしまう。 はの全身のを溶かし、いたに入り込んで栄養の補充と分配を行っていた。 最初はに参加したの外の協に、その後一向に解決方法が見つからず、にされて内のに移動。 しかし結局の設備を借りても好転することはなく、を脱走し内をする事になった。 一方、はを除去した上でを助けようとしたが、その方法が自身の命を危険にしてしまうためは救済を拒絶し、と対立することになる。 詳しい経緯はの記事に譲るが、との後に 勢 に保護され対策を練ってもらっていたが、璧な除去は彼らにも難しく、後にとも協している。 しかし不用意にを撃破してしまい、を失ったも衰弱死しかけたが、の自分を犠牲にした行動によって身体 の分 が璧に組成され、命を救われる。 生死の狭間を彷徨っていたは、自分を救った死ののを確かに聞いた。 ……あなた、は……? 強いて答えるなら、か は自分の体に起きた「」の存在を認識する事となる。 新約巻ではの身体を持つが、を現世に連れ戻す「鍵」となった。 関連動画 関連項目•

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【上条当麻SS】バードウェイ「責任とってもらおうか」

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一方通行「仕事も減ったし、暇ンなったなァ」 霊夢「良い事じゃない。 お金も大分余裕あるし、しばらくはダラダラ過ごせるわ」 上条「真面目に巫女の仕事しないのかよ」 食蜂「こんちにちはぁ。 恐らく、誰かしらを能力で操ってきたのだろう。 バードウェイ「またそんな悪趣味なことをしているのか」 食蜂「相手からやってきたのよぉ?因果応報じゃないかしらぁ?」 一方通行「適当に追い払っときゃイイだけだろ。 後で面倒になっても知らねェぞ」 食蜂「その時は第一位さんが助けてくれるでしょ?」 一方通行「可能ならな。 少しはそォいう面倒を減らす努力をしろっての」 バードウェイ「そうだな。 その無駄にデカい胸と一緒に減らせ」 一方通行「オマエもイチイチ煽るな」 一方通行からチョップを受ける。 絶妙な加減をされているのか、ほとんど痛くない。 バードウェイ「ふん、レディに暴力を振るうなんて、なんて奴だ」 一方通行「淑女と準備を間違えてンじゃねェの?オマエはまだ準備期間だろこのガキが」 少し乱暴に頭を撫でられる。 一方通行は、口こそ悪いものの、目には優しさが込められていた。 まるで、妹にでも接するかのように。 そんな感情を向けられたい訳じゃない。 だが、自分の、実に不本意ながら、未成熟な身体では、一方通行に自分を女として意識させることは出来ない。 それは他の面々も出来ていない気がするが。 バードウェイ「……何か切っ掛けが必要だな」 一方通行「あァ?」 バードウェイ「何でもない」 思わず口に出ていたようだ。 平静を装って適当に視線を逸らす。 一方通行は少し訝しんでいたが、すぐに気にもしなくなった。 ……それはそれで腹が立つ。 それはともかく、聞いておきたいことを聞くことにする。 バードウェイ「なあ一方通行」 一方通行「ン?」 バードウェイ「お前の好きな女のタイプは何だ?」 その場の女全員が反応する。 上条も少しだけ興味があるようだが、周りの女程ではない。 上条「確かに、一方通行ってどんな女にも大して反応しないから気になるな」 一方通行「能力の所為でホルモンバランス狂っちまって、そォいうのは意識しなくなってたからなァ。 好みの女か……」 霊夢「どうせ小さい子が好きなんじゃないの?打ち止めちゃんとか」 一方通行「あのガキをどォやって性の対象に見ろってンだよ……」 食蜂「なら、私みたいに豊満な身体の方が良いかしらぁ?」 一方通行「あァー……いや、正直胸とかはどォでもイインだが」 霊夢「なら何がいいのよ?中間くらい?……わ、私って体型とかは普通位じゃない?」 一方通行「だから胸とか体型とかはどォでもイインだっての。 っつーか、こォいうのって女を混じえてする会話なのか?」 上条「いや胸はデカい方がいいだろ?デカすぎるのはアレだけどさ」 一方通行「オマエは胸に反応してンじゃねェよ」 バードウェイ「なら結局、どういう女がいいんだ?」 一方通行「あァ?あァー……面倒が掛からねェ奴の方がイイな」 一方通行は、適当に何となく思い付いたように言ったのだろう。 だが、それを判別できない程に、バードウェイは焦りを感じていた。 今までの自分の行動は、面倒そのものだったのではないか。 もしかして、恋愛対象にされていないのは、それが原因ではないのか。 バードウェイ「……そうか。 ああそうだ、私は用事があるのでこれで失礼するぞ」 動揺を悟られなかっただろうか。 普段ならば気にもしない言葉が、今日はいやに気になった。 時間など、まだまだあり余る程に残っているというのに。 バードウェイ「……気にしていても仕方無いな。 明日出直そう」 いつも寝ている場所は一方通行宅なのだが、今の状態では帰り辛い。 適当にホテルに泊まることにする。 そこで携帯電話が鳴る。 バードウェイ「……何だ?今私は非常に機嫌が悪い。 下らない用事なら……なんだと?」 マーク『ですから、学園都市から貴方を攻撃するとの宣言をされました!すぐにこちらに戻って来て下さい!そちらは危険です!』 バードウェイ「……それは本当なのか?」 マーク『ええ。 とにかく、今はこちらに戻って来て下さい』 バードウェイ「だが、そんな気配は感じないし、今までも監視されていたりしたのなら、気付くと思うが」 呆れたようにバードウェイはため息をつく。 その直後、背後から殺気を感じ取る。 バードウェイ「っ!」 咄嗟に身体を投げ出す。 先程まで自分がいた場所が消し飛んだ。 何者からか攻撃されたらしい。 バードウェイ「……成る程、随分気配を殺すのが上手いじゃないか」 バードウェイの視線の先には、学園都市製の駆動鎧がいた。 適当に確認しただけで100はいるかもしれない。 知ったことではない。 バードウェイ「貴様らの目的など知らんが……私は先程も言っていたように、非常に機嫌が悪い。 加減は出来んぞ」 既に外は暗くなっていた。 一方通行「……」 一方通行はバードウェイのことを気にかけていた。 電話をしてみるも、繋がらない。 こんな時間になっても帰ってこない。 帰ってこないのなら、何かしらの連絡がある筈だ。 霊夢「バードウェイなら別に大丈夫じゃない?アイツだってそこそこ強いでしょ」 上条にも食蜂にも自分の学生寮があるので、此処には一方通行と霊夢とにとり、それと先程呼んだ垣根だけがいた。 垣根「探すか?なら学園都市全体にカメラを回すが」 にとり「私も作ったカメラを出すよ」 一方通行「あァ頼む」 一方通行はすぐにでも飛び出せるように準備をした。 そして、居場所が分かる。 垣根「俺の方で見つけだぞ。 場所は……おいおい、やべぇぞ」 一方通行「何処だ」 垣根「俺らと同じ学区の……この廃墟だ」 一方通行は見せられた映像を見る。 そこには、外から見た廃墟と、その中の映像が映し出されていた。 そこには、所々怪我をして、気絶しているバードウェイの姿が見えた。 それだけしか確認していなかったが、それだけで充分だ。 一方通行達のいる場所は第七学区。 同じ学区ならば、ほとんど時間は掛からない。 一方通行「アイツらの目的なンざ知らねェが……ブチ殺す。 オマエらは来なくてイイ、俺一人でさっさと終わらせて来る」 一方通行が飛び出す。 だが、その途中で電話が掛かって来た。 バードウェイの携帯電話からだ。 一方通行「……誰だ」 『ああ、出てくれましたね』 バードウェイではない。 当然だろう。 バードウェイは現在気絶しているのだから。 一方通行「首洗って待ってろよ、すぐにブチ殺してやるからよォ」 『いいんですか?学園都市を敵に回すことになりますよ?』 一方通行「あァ?オマエらみてェな雑魚が何寝言吐いてやがる」 『現在、統括理事長はほとんど機能していない。 だから、その代わりに統括理事会が動いているんです』 一方通行「……つまり、その統括理事会からの指示だってか」 『その通りです』 アレイスターが配下に加わったことが裏目に出てしまった。 一方通行は歯を軋ませる。 『私達は統括理事会の指示の下動いています。 その私達に何かあれば、貴方と、貴方の仲間は全員学園都市そのものから狙われます』 一方通行「ゲス野郎が」 『私は仕事を全うしているだけです。 ああそうだ、この子の声が聞きたいですか?』 一方通行「……」 『沈黙は肯定と取りますよ。 それでは……』 電話の向こうから、何発か殴打する音が聞こえた。 一方通行の手に力が入る。 『……一方通行か』 一方通行「……バードウェイか。 元気かよ」 『元気だと思うんなら、お前の耳は腐ってるよ』 一方通行「そンな口利けンなら大丈夫だな。 待ってろ、すぐに助ける」 『いい、来るな』 拒絶。 弱々しい声で、バードウェイは突き放してきた。 一方通行「……あァ?オマエ、何言って……」 『お前に迷惑は掛けられない。 私は……お前に嫌われたくないんだ。 仮に、死んだとしても』 一方通行「ハァ?」 いきなり何の話をしだしたのだろうか。 今はそれどころではないというのに。 『言っていただろう?お前は面倒の掛からない奴がいいと。 だから、お前は私のことなど気にしないでいてくれ』 一方通行「ふざけンじゃねェぞオマエ」 『至って真面目だ。 もし助けに来たら、お前を嫌いになるからな』 一方通行「……勝手にしろ」 一方通行は携帯電話を握りつぶす。 苛立ちは最高潮に達していた。 一方通行「俺も、好きにやらしてもらうぞ」 一方通行の背中からは、グロテスクな何かに染め上げられた翼が現れていた。 あらゆる感情が振り切っているのかもしれない。 そんな感情の波が来ていても、一方通行の顔は極めて平静だった。 一方通行「……ホント、面倒臭ェ奴だな」 「切れちゃいましたね」 バードウェイ「ふん。 ……さて、私をどうするつもりだ?」 「恐らくは実験台にされるでしょうね。 その後、機械のように動くか、死ぬか、どちらかかと」 バードウェイ「全く下らない……」 正直に言って、この現状を一人で打破できるとは思えなかった。 目の前には正体不明の駆動鎧がざっと100はいる。 先程の戦闘で何体かは破壊したものの、一体一体が恐ろしく強い。 ロクに動けないこの状況では、抵抗した所で、殺されるのがオチだろう。 バードウェイ「 一方通行は来ない、だろうな。 まあいいさ、最後の最後に嫌われて死ぬよりはマシだ 」 直後、爆発が起こった。 その時点で半分程の駆動鎧が消し飛ぶ。 バードウェイ「なっ……!?」 「くっ……迎え討て!!」 駆動鎧が爆煙の向こうへと向かっていく。 だが、金属のひしゃげる音と、人間の悲鳴が聞こえ、最後には肉の潰れる音が聞こえてきた。 やがて音が止む。 まさに地獄絵図だった。 先程まで動いていたモノは、バードウェイを除いて全て潰れるか千切れるか消し飛ぶかしていた。 バードウェイ「何で来たんだ……来るなと言っただろう……!」 一方通行「誰がオマエの命令を聞くなンて言ったンだ?」 バードウェイ「来たらお前の事を嫌いになると言っただろう……!?」 一方通行「なれよ。 別にオマエに好かれてェからやった訳じゃねェ。 命は取り返しがつかねェ、絶対にな。 そンなモンと好き嫌いの感情程度のモンを比べる事が、そもそも間違ってンだよ」 バードウェイ「お前なんか嫌いだ、バカ」 一方通行「あァそォかい。 俺もオマエみてェに面倒掛ける奴は嫌いだっつの」 バードウェイ「っ……」 一方通行「助けが必要なら言えっての。 何があったか知らねェが、変な強がりしてンじゃねェ」 バードウェイ「……お前が、面倒な奴は嫌だ、と言ったんじゃないか」 一方通行「あァ?そォいや言ってたな。 ……そもそも、オマエと俺とで、面倒の定義が違うみてェだな」 バードウェイ「というと?」 一方通行「俺は、こンな状況で意地張られるより、無様に泣き叫ンででも助けを請われる方がずっとイインだっての」 バードウェイ「……そうか。 私も随分と空回りしていたみたいだな」 一方通行「分かったンなら帰るぞ。 ……っつーか、元々オマエの事を嫌ってる訳ねェだろ。 そしたら一緒にいねェよ」 バードウェイ「……そうだな。 すぐに一方通行から飛び降り、離れてしまう。 バードウェイ「どうだ?こんな可憐な美少女からキスをされるなんて、これ以上にないご褒美だろう?」 一方通行「……ハッ、どの口が可憐とかほざいてンだよ」 バードウェイ「美少女、は否定しないでくれるんだな?」 一方通行「……うるせェ、帰るぞ。 この後学園都市に喧嘩売らなきゃいけねェンだ」 一方通行は少し乱暴に手をこちらに向ける。 バードウェイは当然のようにその手をとった。 妹から、少しは進展したのだろうか。 それは、一方通行の横顔が如実に物語っていた。

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